2025年1月27日 6時30分スポーツ報知
【米ニューヨーク=一村順子】ドジャース・大谷翔平投手(30)が25日(日本時間26日)、第100回を迎えた「全米野球記者協会(BBWAA)ニューヨーク支部主催の晩さん会」にビデオメッセージを寄せ、メジャー挑戦後“最長”の2分58秒の英語スピーチを披露した。ロサンゼルスで発生した山火事を考慮して2年連続の出席は辞退したが、真美子夫人(28)や球団関係者らに堪能な英語で感謝を示した。
伝えたい思いがビデオ越しにあふれた。前年のナ・リーグMVPとして今回で100回目の伝統的な晩さん会に招待されていた大谷だが、1月に本拠地・ロサンゼルスで発生した山火事を考慮し、参加を辞退。それでも渡米後“自身最長”となる2分58秒の英語スピーチを動画で送り、火災の鎮火に関わった人、昨季自身を支えてくれた人などに、あらためて感謝を重ねた。
「24年はいろいろな意味で特別な年で、感謝すべき人がたくさんいます」とド軍球団関係者、同僚、代理人、ファンに頭を下げた大谷。中でも印象的だったのが「my beautiful wife」と表現した第1子妊娠中の真美子夫人に「いつもそばにいてくれてありがとう」と思いを伝えた場面。昨季は開幕直後に元通訳の銀行詐欺罪などが発覚する中で史上初の「50―50」を達成。折れそうな心を妻が支えてくれた。
メジャー1年目で新人王を獲得した翌年の19年1月には同晩さん会で約2分間の英語スピーチを行い「今度は“カンペ”の必要がないようにしたい」と笑いを誘った。MVP翌年、24年1月の晩さん会でも約2分間、ペーパーを何度か見ながらスピーチを披露した。3度目の正直となったこの日はビデオとはいえ、真っすぐ正面だけを見つめ、滑らかに語りかけた。今季で渡米8年目。普段の取材では誤解が生まれないように日本語で答えるが、あらためて英語の上達ぶりを示した。
投手として5月頃の復帰が見込まれる今季は、二刀流を再開する。山本由伸に加えて、佐々木朗希と日本人3人が先発ローテに組み込まれることが有力だ。未曽有の火事でロサンゼルスが揺れる中、最後は「強く、団結しましょう。私たちなら乗り越えられます」と締めた。2年連続の世界一を届け、愛するホームタウンを照らす。
【動画】「僕の美しい妻へ」感謝を述べる大谷翔平