香港で逮捕された元人気グループ「ONE N’ ONLY」のメンバー、上村謙信氏が起こした事件が、法廷での激しい対立を引き起こしています。上村氏は、2024年3月に香港で行われたファンミーティング後の打ち上げで、通訳を担当した女性に対し不適切な行為を行ったとして起訴されています。この事件は、双方の主張が真っ向から対立し、世論も二分される状況となっています。
事件の発端は、上村氏と女性が初めて会った打ち上げの席での出来事です。女性は、上村氏が自分の太ももを撫でたり叩いたりする行為に強い不快感を抱き、翌日にはソーシャルワーカーに付き添われて香港警察に被害を届け出ました。この事態を重く見た所属事務所は、上村氏のコンプライアンス違反を理由に、彼のグループ脱退とマネジメント契約の解除を発表しました。
4月には香港の裁判所で初公判が行われ、法廷は上村氏の無実を信じるファンで埋め尽くされました。上村氏は、法廷での質問に対し「認めません」と明確に否定し、その後感情が高まり涙を流しました。
女性側の主張によれば、上村氏は打ち上げの席で繰り返し彼女の太ももに触れ、連絡先の交換を求めたとされています。彼女はその場で明確に拒絶することはできなかったものの、同僚の通訳に助けを求めたと証言しています。一方で、上村氏の弁護人は、身体的接触は偶発的なものであり、明確な拒絶の行動がなかったと反論しています。また、連絡先の交換についても、ファンクラブへの招待を意図していたと説明しています。
この事件は、ファンの間でも大きな反響を呼んでいます。上村氏を擁護する声が上がる一方で、被害を訴えた女性を疑うような言動は二次被害を引き起こすとの指摘もあります。また、香港の法制度が日本よりも厳格であることから、迅速な逮捕が行われた背景についても議論が交わされています。
次回の公判では、さらなる証言が行われる見込みで、多くのファンがその行方を注視しています。この事件は、信じることの重さと危うさを浮き彫りにし、法廷での証言がどのように真実を明らかにするのか、注目が集まっています。