スポットライトと歓声を浴びる憧れの存在から一転、外出をためらい人目を避ける立場となったかつての国民的アイドル。激やせし、白髪も増えた中居正広(52才)が沈黙し続けること、およそ3か月。その心の内にはいま、反転攻勢への意気込みが湧いているという。彼がすがる起死回生の打開策とはいったい──。 【写真】ランチを終えて、お店から出てくる帽子にサングラス姿の中居正広。他、いまも中居に寄り添い続ける恋人のダンサーMさんの姿なども
「中居さんはこれまでトラブルの詳細については固く口を閉ざし、『全責任は自分にある』という姿勢を崩さずにきました。それでも、第三者委員会の調査報告書には納得できない部分があり、特に“性暴力者”の烙印を押されたことには強い抵抗感を覚えている。近く自らの口で真相を明らかにする考えもあるようです」(芸能関係者) 衝撃的な引退宣言から約3か月。女性トラブルに端を発する一連の問題で、表舞台から姿を消した中居正広が水面下で“反撃”の準備を進めているという。3月末、フジテレビなどが設置した第三者委員会は、中居の女性トラブルが「性暴力による重大な人権侵害」だったと認定した。394ページに及ぶ調査報告書に記載された評価は“暴力は一切ない”と言っていた中居の主張とは真逆の結果となり、世間では猛バッシングが吹き荒れた。 「中居さんの“冤罪”を信じていたファンは大きなショックを受け、落胆の声が次々に上がりました。上沼恵美子さんは4月6日放送の『上沼・高田のクギズケ!』(読売テレビ)で『クズやな。(女性を)モノ扱いっていうのと、何様じゃって私は言いたい』と厳しく指弾。マスコミの姿勢を批判してきた立川志らくさんも態度を一変させ、自身のポッドキャストで『みみっちい。セコい』と批判に転じました」(芸能リポーター) 第三者委員会が中居と被害女性のトラブル、そしてフジテレビの対応について検証した期間は約2か月にわたり、当事者を含めたヒアリングの対象者は222人、のべ294回に及んだ。 「検証内容は驚くほど詳細で、被害女性が中居さんの自宅に行くまでのプロセスや中居さんとフジテレビ社員の生々しいショートメールのやりとりなども克明に再現されていました。一方で、肝心のトラブルがあった日のことにはほとんど言及がなく、真相が解明されたとは言い難い。当事者から証言を得られていないことが最たる原因だったといいます」(前出・芸能リポーター) 調査のネックとなったのは、中居と被害女性との間で交わされた示談契約の際に設けられた「守秘義務」だ。 「当事者同士が話し合いによって解決に至る際に、示談の内容やトラブルの詳細などを第三者に公表しないことを確認する取り決めで、今回の調査で被害女性は守秘義務の解除に同意したそうです。ところが、中居さんは頑なに拒否し、被害女性が守秘義務を解除することにも同意しなかったといいます」(前出・芸能リポーター) 第三者委員会は守秘義務の対象事実を2023年6月2日に被害女性が《中居氏のマンションの部屋に入ってから退室するまでの事実》と《示談契約の内容》であることを特定し、それ以外について双方にヒアリングを実施した。その上でフジテレビ側の証言や、関係資料に基づく検証が行われ、日本弁護士連合会のガイドラインに従って“性暴力”の認定が行われたという。
古市憲寿氏が指摘する「空白の時間」
トラブルが起きた当日の真相が明らかにされないまま“性暴力”という言葉がクローズアップされている状況に、疑問を抱く人もいる。そのひとりが、かねて「独自に知っている話がある」と意味深長に語っていた社会学者の古市憲寿氏(40才)だ。4月6日、『Mr. サンデー』(フジテレビ系)に生出演した古市氏は「報告書に書かれてないことがいくつかある」と指摘し、疑問点を次のように述べた。 「(報告書に)中居さんが誘ったメールは載っている。でも、女性側が返事をしたのか、しなかったのかを含めて女性側の返事が載ってない。載っていないのであればなぜ載せなかったのかを書いてほしかったけど書いてない」 古市氏は「中居さんも守秘義務を解除すべきだ」と主張。調査報告書に空白期間があることも指摘した。たしかにトラブルがあった翌日の6月3日から5日までの記載はなく、6日に女性がフジテレビの産業医に泣きながら電話する場面に飛んでいる。空白の3日間に何が起きていたのか──。中居は当初、被害女性との間に起きた事案を「合意の上だった」と周囲に話していたという。 「『週刊文春』でも『中居さんは無理やりじゃなかったという認識。100%、同意だったと反論している』というフジテレビ元幹部の証言が紹介されました。同誌によれば、中居さんは『行為後に彼女から交際を確認されるようなことを言われて言葉を濁してしまった。それで関係がこじれたのかも』と話していたそうです。 彼の中でトラブルはあくまでも男女間の交際のもつれという認識だった。だからこそ、昨年12月に『女性セブン』がトラブルを報じた後も中居さんは仕事を続け、今年1月9日に《示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました》という声明を出したのです」(前出・芸能リポーター) 疑問を抱いているのは古市氏だけではない。4月初旬、『NEWSポストセブン』の取材に応じた中居の兄は「自分は何も知らない」と前置きした上でこう語った。 「やっぱりどうしても兄として、あれが本当にあったことだとは思えなくて。弟がやったことだと思えないんだ。本人は何も言っていないわけだから……」 中居は一時は強力な弁護団を結成し、第三者委員会のくだした評価に異議を唱えることも検討していたという。だが、すぐには行動に移せない事情もあった。 「同意か不同意かという点で、中居さんと被害女性の認識には大きな食い違いがある。もし自分の主張が認められなければ恥の上塗りでしかなく、フジテレビが指摘されたのと同様に被害女性への二次加害にもなりかねない。そのため慎重に検討を重ねているようです」(前出・芸能関係者) 本誌『女性セブン』は、中居の個人事務所に、守秘義務を解除して第三者委員会の調査報告書に反論する方針や、弁護団が結成される可能性について尋ねた。すると、女性トラブルをめぐる一連の問題で代理人を務めてきたK氏とは別の弁護人から「現段階でお答えできることはございません」と返答があった。多くの人を巻き込んだ中居の女性トラブルは新たなフェーズに突入しようとしている。 ※女性セブン2025年5月8・15日号