坂口健太郎(33)が、韓国のエンタメシーンで確かな存在感を放っている。 もともとモデルとしてキャリアをスタートさせた坂口は、’14年に本格的に俳優活動を開始。映画『64-ロクヨン-』やドラマ『コウノドリ』(TBS系)などの評価の高い作品に出演し、“塩顔イケメン”の代表格として人気を集めた。活躍は日本国内にとどまらず、近年では韓国のエンタメ業界でも着実に評価を高めつつある。 【画像】まるで美男美女のカップル……!坂口健太郎と国民的人気女優「意外なツーショット」 ◆『シグナル』から始まった韓国での快進撃 そのきっかけの一つとなったのが、韓国ドラマのリメイク作品への出演だ。 ’17年に『ごめん、愛してる』(TBS系)、’18年には『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)で主演を務め、韓国の視聴者にもその名が広まった。とくに『シグナル』は韓国で大ヒットした作品のリメイクということもあり、坂口の演技は本国のファンの間でも大きな話題を呼んだ。 また、近年では「俳優業にとどまらず、美容やファッション分野でも活躍の場を広げている」と韓国のエンタメに詳しい芸能リポーターは語る。 「’23年には韓国スキンケアブランド『魔女工場』のCMキャラクターに起用され、美容分野でも存在感を示し、女性ファンを獲得。さらに、183センチのモデル体型を活かし、韓国ユニクロの広告モデルや韓国版『ELLE』のグラビアにも登場するなど、確実にキャリアを確立していますよ」 人気の広がりを裏付けるように、登録者数400万人を誇るラッパー、イ・ヨンジ(22)のYouTube番組に日本人として初出演。その動画は900万回再生を超え、韓国語を交えた自然なやり取りが「とっても新鮮」「かわいくて声もいい」と大きな反響を得ている。 ◆BTSとの“縁”が韓国人気に火をつけた こうして韓国での存在感を確立していった坂口だが、その原点にあるのはK-POPを代表する世界的アイドルグループ『BTS』との交流だった。 日本版『シグナル』の主題歌を『BTS』が担当したのをきっかけに親交がスタート。’18年のファンミーティングでは会場を訪れた坂口を『BTS』がステージ上で紹介し、ドラマ主題歌である『Don’t Leave Me』のワンフレーズを披露。坂口自身ものちのインタビューで「たまに連絡を取ったり、通りすがりに見つけたポスター写真を送ったりする」と語っており、そうしたやり取りを通じて仲を深めていったようだ。 SNS総フォロワー10万人を超える韓国プロデューサー・まじゅ氏はこう語る。 「坂口さんの人気は飛ぶ鳥を落とす勢いで、現地の人に『好きな日本人俳優は?』と聞けば、多くの人が『ケンタロウ!』と回答すると思います。もちろん以前から知っている人もいましたが、『BTS』との交流がきっかけになって一気に認知が広がったのは間違いないでしょう。“韓国での箔”になったと言っても過言ではありませんし、今では“BTSと絡める日本人俳優”として、幅広い層に知られる存在。韓国のバラエティ番組でも、すごく歓迎されているんですよ」 ’23年9月、坂口は韓国で初めての単独ファンミーティングを開催。日本の俳優が現地でファンミを行うのは珍しいため注目されたが、さらに話題となったのが、兵役中の『BTS』J-HOPEから贈られた祝花だ。
インスタグラムに投稿されたその様子は、BTSファン(通称・ARMY)の間でも大きな反響を呼んだ。 昨年には除隊後のJ-HOPEと再会し、ハグを交わす姿がSNSに投稿されると、「この兄さん(坂口)、どんどん若くなってる」とのコメントとともにトレンド入り。プレゼントを贈り合うなど、親しい関係は今も続いているという。 ◆韓国芸能人との“自然なつながり”も人気の後押しに さらに、まじゅ氏はこう続けた。 「韓国の芸能人との交流が自然に広がっているのも坂口さんの強みです。『ENHYPEN』とのTikTokコラボ、ミラノコレクションでの『TWICE』サナさんや『aespa』カリナさんとのツーショット。こうしたSNS上の反応が、“韓国の中に溶け込んでいる日本人俳優”という印象を与えているんです」 そんな中、今年3月にはInstagramのフォロワー数1億人超を誇る『BLACKPINK』のリサが、坂口との2ショット動画を公開。「かねてから坂口さんのファンだった」と語るリサの姿を観たファンからは、「リサをファンにさせる坂口健太郎、日本の宝」といった驚きと共感の声が相次いだ。“夢の共演”は瞬く間に拡散され、坂口のグローバルスターとしての立ち位置を強く印象づけた。 「色白で小顔、そして180cm超えの高身長っていう、まさに“韓国女子の理想像”を体現してるんですよ。見た目はクールなのに、笑うとくしゃっと崩れるあの笑顔。あれにやられた、っていう人が本当に多いんです(笑)」(同前) ’24年10月、坂口は韓国の動画配信サービスCoupang Play制作のドラマ『愛のあとにくるもの』(日本ではPrime Videoで配信)にイ・セヨン(32)とダブル主演。満を持して挑んだ本作は、配信開始からわずか2週間で103ヵ国で1位を獲得し、グローバルな人気を証明した。 有村架純(32)とダブル主演を務めたNetflixの『さよならのつづき』も、釜山国際映画祭オンスクリーン部門に日本作品として初めて正式招待されるなど、アジア圏での評価は高まるばかりだ。 韓国映画への進出も、時間の問題だろう。 「坂口さんの演技は韓国の監督からの評価も高いと聞きます。実力とルックス、そして誠実な人柄。この三拍子が揃っていて、韓国エンタメとの相性が本当にいい。今後どんな作品に出演するのか、韓国でも期待が高まっているようです」(映画配給関係者) 日韓エンタメの架け橋として、坂口健太郎は着実に“アジアンスター”の階段を上り始めている。この勢いがどこまで広がっていくのか、今後の活躍から目が離せない。 取材・文:松本大