2024年4月、北海道旭川市で発生した女子高生殺害事件は、SNSでの無断転載をきっかけに始まりました。17歳の女子高校生Rさんは、内田梨瑚(21歳)、小西優花(19歳)を含む4人の若者によって監禁され、全裸で11メートルの高さから石狩川に突き落とされて命を奪われました。この事件の背後には、内田のSNSに関するコンプレックスや、日常的な恐喝行為がありました。
事件の発端は、Rさんが内田の写真を無断でSNSに投稿したことにありました。内田は自身の体型にコンプレックスを抱えており、加工した写真が無断で使われたことに激怒し、解決金として10万円を要求しました。しかし、送金手続きがうまくいかず、事態は急展開を迎えました。4月18日の夜、内田はRさんを車に監禁し、旭川市内を移動する際に暴行を加えました。
最終的に内田はRさんを旭川市の井大橋に連れて行き、全裸にさせて川に突き落としました。約1ヶ月後、Rさんの遺体が事件現場から60キロ下流で発見され、スマートフォンからは事件の証拠となる動画が見つかりました。内田と小西は、6月12日に殺人や監禁の容疑で逮捕され、内田は殺人罪で起訴されました。
さらに、この事件の捜査中に発覚したのが、内田と旭川中央署の警部、伊藤が不適切な関係を持っていたことです。伊藤警部は事件の担当刑事であり、この事実は警察組織内での問題を浮き彫りにしました。内田は取り調べの中でこの関係を認め、伊藤警部は事件担当から外される事態となりました。
内田と小西の生い立ちにも注目が集まっています。内田は家庭環境が良好でありながら、早くから問題行動を起こしていました。小学校の頃からの飲酒やいじめ行為が報告されており、中学・高校時代にはさらにひどい逸脱行動を見せていました。小西も同様に、家庭環境は複雑で、学校での問題行動が目立ちました。
現在、内田と小西は高知書で裁判を待っており、内田は「橋から落ちたかどうかは知らない」と殺人容疑を否認し続けています。一方、小西は自らの行動を認める方向に転じており、事件の真相解明に向けた重要な証言をする意向を示しています。
この事件は、SNSの影響や若者の心理、さらには警察組織内の問題が絡み合った複雑な事案であり、今後の裁判や社会への影響が注目されています。Rさんの遺族は、深い悲しみの中で取材に応じておらず、その喪失感は計り知れません。