◆米大リーグ ロッキーズ―ドジャース(27日、米コロラド州デンバー=クアーズフィールド)
ドジャース・大谷翔平投手(30)が27日(日本時間28日)、敵地・ロッキーズ戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、5点をリードした4回1死一塁の3打席目は、2番手右腕・モリーナと対戦し、2打席連続安打となる右前安打を放ち、打率は3割7厘となった。
ロッキーズの先発はクワントリル。22年には15勝を挙げたこともある29歳右腕は今季、28試合に登板して8勝10敗、防御率4・72の成績を残している。大谷はこれまで本塁打はなく、14打数4安打の打率2割8分6厘。21日(同22日)に対戦した際には、三ゴロ、四球、見逃し三振と快音は響かなかった。
初回先頭の1打席目は、初球の高めシンカーに反応するも遊ゴロ。前夜から4打席連続安打とはならなかった。2点をリードした2回1死一、二塁の2打席目は、右前適時打を放って10試合連続安打。打率は3割6厘となった。さらに1死一、三塁で二盗を成功させ、34連続成功となる57個目の盗塁で2001年イチロー(マリナーズ)を超える日本人新記録を樹立した。
首位攻防だった24~26日(同25~27日)の本拠地でのパドレス3連戦。初戦を落としたドジャースだったが、2、3戦目はともに大谷が決勝打を放って2連勝で、一気に地区優勝を決めた。メジャー7年目、ドジャース加入1年目で自身初の地区優勝をつかんだ大谷は「ホームで決められて最高です」と、喜びを口にして、シャンパンファイトにも加わった。
試合前の時点で156試合に出場して、622打数190安打の打率3割5厘、53本塁打、126打点、56盗塁。本塁打と打点の2冠王は確定的で、打率3割5厘も26日(同27日)終了時ではリーグトップのアラエス(パドレス)の7厘差に迫っている。3割、30本、30盗塁の「トリプルスリー」、本塁打王、打点王、首位打者の「三冠王」も手の届くところまで来ている。
試合が行われているロッキーズの本拠地でコロラド州デンバーのクアーズフィールドは、標高約1600メートルの高地で、気圧が低いため空気抵抗が少なく、他球場に比べて約10%打球の飛距離が伸びるといわれて「飛ぶ球場」、「打者天国」とされている。今年6月には飛距離476フィート(約145・1メートル)の特大弾など3戦で2発を放っており、さらなる特大弾にも期待がかかる。