レスリング女子フリースタイル53キロ級でパリ五輪金メダルの藤波朱理(21=日体大)が24日、東京都内で取材に応じ、57キロ級に転向することを正式に表明した。28年ロサンゼルス五輪では、2連覇かつ2階級制覇を目指す。
東京都内で行われた東日本大学女子リーグ戦に日体大の一員として出場。パリ五輪以来、約3カ月ぶりの復帰戦で2勝を挙げ、17年9月から続く公式戦連勝を139に伸ばした。その後、取材に応じ、「57キロ級に上げる決断をした。ベスト体重だと思う。階級を上げて(五輪)連覇をした選手はいない。挑戦したい」と語った。 パリ五輪では圧倒的な強さで悲願の金メダルを獲得した藤波だが、日体大に進学した22年ごろからは減量幅が徐々に大きくなり、普段の食事管理や減量期の食事制限は年々過酷なものになっていた。
身長は1メートル64あり、53キロ級ではそのサイズやリーチが大きな武器となっていたが、さらに4年先まで減量を繰り返すことは難しいと判断。同級はパリ五輪で桜井つぐみ(育英大助手)が金メダルを獲得し、21年東京五輪金メダルの金城梨紗子(サントリー)も健在で、金メダリスト同士の代表争いも注目を集めそうだ。 来月の全日本選手権(19~22日、東京・国立代々木競技場第二体育館)には出場せず、本格的な復帰は25年になる。9月の世界選手権(ザグレブ)代表選考会を兼ねた6月の明治杯全日本選抜選手権は57キロ級で出場し、2階級制覇への第一歩を踏み出す。