
大谷翔平がリーグ優勝決定シリーズ第1戦で3出塁 適時打、フェンス直撃強烈打、四球と存在感
◆米大リーグ ナ・リーグ優勝決定シリーズ第1戦 ドジャース―メッツ(13日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム) ドジャース・大谷翔平投手(30)が13日(日本時間14日)、リーグ優勝決定シリーズ(4戦先勝)第1戦の本拠地・メッツ戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、6点をリードした8回1死一、二塁の5打席目は、5番手右腕・ブットと対戦し、1度もバットを振ることなく四球を選んで出塁し、1死満塁にチャンスを広げた。 メッツの先発は、日本時代からしのぎを削ってきた千賀滉大投手(31)。22打数5安打の打率2割2分7厘、2本塁打で、メジャー移籍後は昨年8月に対戦し、2四球と右越え二塁打の1打数1安打だった。初回先頭の1打席目は二ゴロに倒れたが、2点をリードした2回1死二塁の2打席目は初球のカットボールをはじき返す右前適時打で、一塁塁上では右手を上げてガッツポーズを作った。 4点のリードとなった4回1死一塁の3打席目も、右翼フェンス直撃の安打。打球速度116・5マイル(約187・5キロ)、飛距離382フィート(約116メートル)で打球角度は18度という強烈な打球で、あとひと伸びで柵越えという完璧に捉えた当たりだった。6点をリードした6回1死走者なしの4打席目は、左腕D・ヤングと対戦し、低めのシンカーをはじき返すようにして大飛球を中堅に飛ばしたが、飛距離394フィート(約120メートル)もあとひと伸び足りない中飛に倒れた。 大谷はパドレスとの地区シリーズで、本拠地での第1戦の2打席目に、相手に傾きかけていた流れを引き戻す同点3ランを放って逆転勝ちに貢献。地区シリーズでは20打数4安打の打率2割、1本塁打、4打点と決して満足の数字ではなかったが、自身初のポストシーズンで感情をむき出しにして戦うことも多く「本当勝ててよかった。厳しいシリーズでしたけど、いいゲームだったなと思います」と振り返っていた。残り8勝となった頂点へ向けては「初戦が大事だと思うのでまずはしっかりそこに合わせて」と意気込んでいた。 レギュラーシーズンでは右肩の故障などでわずか1試合の登板だった千賀だが、2回1失点だったフィリーズとの地区シリーズ初戦に続く先発。だが、初回に3球連続四球など制球に苦しんで2死満塁からマンシーに中前への2点適時打を許して先取点を許すと、2回にも大谷にも適時打を浴びて1回3分の1で30球(うちストライク10球)を投げ、2安打4四球、3失点で降板した。

大谷翔平、3度目のシャンパンファイトも多くの選手がたしなむものは「試してない」
◆米大リーグ ナ・リーグ優勝決定シリーズ第6戦 ドジャース10―5メッツ(20日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム) ドジャース・大谷翔平投手(30)が20日(日本時間21日)、3勝2敗で突破に王手をかけたナ・リーグ優勝決定シリーズ第6戦の本拠地・メッツ戦に「1番・指名打者」でフル出場し、4打数2安打1打点の活躍を見せ、チームも逆転勝ちして、ヤンキースとのワールドシリーズ進出、4年ぶりのリーグ優勝を決めた。 1点を追う初回先頭の1打席目に、第2戦で3打数無安打に抑え込まれた先発左腕・マナイアから中前安打を放つと、1死一、三塁でエドマンの逆転2点適時二塁打につなげた。チームはそのまま逃げ切って4勝目。大谷は同シリーズで全6試合に「1番・指名打者」でフル出場し、22打数8安打の打率3割6分4厘、2本塁打、6打点の成績を残した。ポストシーズンの1シリーズでは球団史上最多となる17出塁(2本塁打、6単打、9四球)の記録も樹立した。 試合後には地区優勝、地区シリーズ突破に続いて3度目となるシャンパンファイトで、ロバーツ監督らと美酒を掛け合って大興奮だった大谷。シャンパンファイト中に多くの選手は葉巻をたしなむが、大谷は「試していないですね」と苦笑い。あと1回のシャンパンファイトとへ向けて「何回やっても本当にいいもの。最後もう1回これをやって終わりたいという気持ちです」と声を弾ませていた。

大谷翔平が導いたワールドシリーズ 17出塁はPS球団新記録…打率・364で四球が6戦で9個
ドジャース・大谷翔平(AP) ◆米大リーグ ナ・リーグ優勝決定シリーズ第6戦 ドジャース10―5メッツ(20日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム) ドジャース・大谷翔平投手(30)が20日(日本時間21日)、3勝2敗で突破に王手をかけたナ・リーグ優勝決定シリーズ第6戦の本拠地・メッツ戦に「1番・指名打者」でフル出場し、4打数2安打1打点の活躍を見せ、チームも逆転勝ちして、ヤンキースとのワールドシリーズ進出、4年ぶりのリーグ優勝を決めた。 シリーズMVPこそ27打数11安打の打率4割7厘、1本塁打、11打点と大当たりだったエドマンに譲ったが、チームに勢いをもたらしたのは大谷だったと言っても過言ではない。第1戦では2回の2打席目に、千賀からリードを広げる適時打。第3戦はダメ押しの3ラン、第4戦は先頭打者本塁打を放った。3勝2敗となった第5戦も、1点を追う1打席目に安打を放って逆転につなげた。22打数8安打の打率3割6分4厘、2本塁打、6打点。四球は6試合で9個選び、シングル安打6、本塁打2、四球9の17出塁はドジャースのポストシーズン1シリーズで最多記録を更新した。 大谷は試合後「本当に楽な試合がなかったというか、初戦からここまで、本当に全員の力で、素晴らしいゲームだったなと思います」と喜びを口にしながら、ヤンキースとのワールドシリーズへ「僕がずっと出たいな、プレーしたいなと思っていましたので、今この瞬間から、そこを目指して、そこを勝つだけだと思って切り替えて頑張りたいなと思います」と気を引き締め直していた。