大谷翔平は2打数1安打2打点 2打席目には巨人のエースから衝撃の一発で球場騒然

◆MLB 東京シリーズ by Guggenheim プレシーズンゲーム 巨人ードジャース(15日、東京ドーム) ドジャース・大谷翔平投手(30)が15日、プレシーズンゲームの巨人戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、3回無死二塁の2打席目に右翼へ2ランを放った。5回の3打席目は二ゴロに倒れ、8回に代打フェドゥシアが送られた。 初回先頭の1打席目は、巨人先発右腕で23年WBCで同僚だった戸郷翔征投手(24)と対戦し。フルカウントから外角の直球を見極めて四球を選んだ。応援歌が流れることもなく静まりかえり、3球目に捕手後方にファウルを打っただけで力強いスイングに場内はどよめいた。さらに四球を選んだ際には場内からため息が漏れるなど異様な空気の中での打席だった。 2点をリードした3回無死二塁の2打席目に、巨人先発右腕・戸郷の初球の77・2マイル(約124・2キロ)のカーブを捉えると、右翼へ打球速度105マイル(約169キロ)、打球角度32度でアーチを描いた。ゆっくりとダイヤモンドを1周して気持ちよく歓声を浴びた。5回先頭の3打席目は戸郷の前に二ゴロに倒れた。 大谷が日本でプレーするのは23年3月16日のWBC準々決勝・イタリア戦(東京ドーム)以来、730日ぶり。本塁打は、同12日のWBC1次ラウンド・オーストラリア戦以来734日ぶりだった。前日14日の会見では、18日のカブスとの開幕戦へ向けて「本当に楽しみにしていますし、今は時差ボケを直すのに専念したいなと思います。まずはこのシリーズをいいものにしたい。ここにいる他の2人(山本、佐々木)もそうですけど、カブスにも今永さん、誠也が所属しているので、多くの日本人の活躍を多くの日本人の方に見ていただけたらうれしいかなと思っています」と意気込みを口にしていた。 ドジャースはあす16日に阪神とプレシーズンゲームを戦い、18日にはカブスとの開幕戦を迎える。18日には山本由伸投手(26)と今永昇太投手(31)が先発し、第2戦の19日にはドジャース・佐々木朗希投手(23)の先発が予定されている。

大谷翔平、投手調整ペースダウンを語る…「順調に来ていたがために、少し間を空けてもいいんじゃないかという判断かなと」

ドジャース・大谷翔平投手(30)が14日、東京Dでの公式練習に参加した。練習日としては異例の1万507人が来場した中で約13分間、走塁練習などで汗を流して調整。大きな声援を浴びた。練習前に山本由伸投手(26)、佐々木朗希投手(23)と並んで行った会見では、自身初となる開幕戦アーチに意欲を示した。15日にはプレシーズンゲームの巨人戦(東京D)で、23年3月16日のWBC準々決勝・イタリア戦以来2年ぶりに日本のファンの前でプレーする。 * * * 大谷は、会見の中で投手の調整ペースを落としたことにも言及した。当初はキャンプ中に打者相手に投げて、5月頃のメジャー登板を目指していたが、2月25日を最後にブルペンでの投球練習はしていない。首脳陣との話し合いで復帰計画はいったん白紙となったが「プラン通りに来てはいた。逆に言えば順調に来ていたがために、少し間を空けてもいいんじゃないかなというような判断じゃないかなと思うので、僕自身は納得しています」と説明した。 キャッチボールなどは継続して行っている。23年9月に2度目の手術を受けた右肘の状態には大きな問題はなく、現時点では打者に専念する形となっている。米国に戻った後にブルペンでの投球練習も再開する見込みで「逆に言えば、この(開幕)シリーズに向けて、打者を優先的に仕上げる期間というのはあった。体力的にも精神的にもいい期間だった」とむしろ前向きだった。

大谷翔平が初回だけで2四球 4球連続ボールの押し出しにブーイング…ロボット審判初の使用で成功も

◆オープン戦 ドジャース―ガーディアンズ(11日、米アリゾナ州グレンデール=キャメルバックランチ) ドジャース・大谷翔平投手(30)が11日(日本時間12日)、佐々木朗希投手(23)が先発したオープン戦の本拠地・ガーディアンズ戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、4点wのリードした初回2死満塁の2打席目に4球連続ボールで押し出し四球を選んだ。場内からはブーイングも巻き起こった。1イニングで2つ目の四球となった。 初回先頭の1打席目は、25歳の先発左腕を相手に四球を選んで出塁。2球目に見逃してストライク判定した高めの直球に対して「ロボット審判」(ABS)を初めて使ってチャレンジし、判定が覆ってボールになった。続くエドマンの2ランで先取点となるホームを踏んだ。 大谷は前日10日(同11日)の本拠地・ダイヤモンドバックス戦にもスタメン出場し、1打席目に打球速度118・5マイル(約190・7キロ)という強烈な当たりで右翼線への二塁打。2試合ぶりに安打を放った。3打席目には元ヤクルトのマクガフと対戦してワンバウンドした自打球が股間付近に当たってもん絶するアクシデントもあったが、ロバーツ監督は「彼は元気だ」と軽症であることを強調していた。 オープン戦は、初出場だった2月28日(同3月1日)の本拠地・エンゼルス戦では、いきなり1打席目に、花巻東高の3学年先輩にあたる菊池雄星投手(33)から左翼へ先頭打者本塁打。幸先いいスタートを切ると、この日までに出場した6試合のうち5試合で安打を放つなど、試合開始前の時点で17打数6安打の打率3割5分3厘と好調を維持している。投手調整のペースを落とし、昨年11月に左肩手術を受けた影響でスライディングは帰塁の動きは試行錯誤が続いているが、打撃は開幕へ向けて順調にステップアップしている。 この日の試合前は、キャッチボールや走塁練習などで調整。キャッチボールの最後には、傾斜を使わずに平地でキャッチボール相手に座ってもらい、直球、ツーシームを中心に計19球を投げ込んだ。その後はグラウンドを移動。帰塁練習を実施した。一塁でリードを取ると、投手は山本が担当。開幕投手からの巧みな一塁けん制に対し、通常の背中を向けながら右足でベースを踏む方法と、投手の方向を向いたまま、左足で戻る新たな帰塁も試し、約15分間、試行錯誤を続けていた。 いよいよ、日本行き前最後のオープン戦を迎えたドジャース。この試合を終えて現地時間12日に米国を出発し、日本には13日に到着する見込みだ。開幕前にはプレシーズンマッチ2試合が組まれており、15日には巨人、16日には阪神と東京ドームで対戦。18、19日にはカブスとの開幕シリーズが待っている。 ◆大谷のオープン戦成績(現地時間、試合開始前時点) ▽2月28日エンゼルス戦 左本〈1〉、遊飛、空三振 ▽3月2日ホワイトソックス戦 見三振、中安 ▽同4日レッズ戦 一ゴロ、右安、二ゴロ ▽同6日レンジャーズ戦 左二、左飛、二ゴロ、左安 ▽同8日ホワイトソックス戦 空三振、見三振、四球 ▽同10日ダイヤモンドバックス戦 右二、一ゴロ、空三振 ※6試合17打数6安打、1本塁打1打点0盗塁、打率・353