「どれだけ我慢できるか」「もう痛み止めを打たなくていい」大谷翔平が明かす激闘の舞台裏
◆米大リーグ ワールドシリーズ第5戦 ヤンキース6―7ドジャース(30日、米ニューヨーク州ニューヨーク=ヤンキースタジアム) ドジャース・大谷翔平投手(30)が、メジャー7年目にして悲願の世界一にたどり着いた。ド軍は30日(日本時間31日)、ワールドシリーズ(WS)第5戦の敵地・ヤンキース戦で最大5点差を逆転して7―6で勝ち、4勝1敗で20年以来4年ぶりにWS制覇を果たした。 ◆大谷翔平に聞く ―WS制覇。 「本当に最高以外の言葉がないというか、本当に、ただただうれしいなと」 ―移籍1年目での世界一。 「素晴らしいチームで最後まで戦えて光栄だった」 ―ドジャースの仲間とプレーして。 「1年間、みんなで戦ってきて、素晴らしい最後を迎えることができて、最高のシーズンになりました。(同僚は)いい選手でもあり、いい人でもあり、本当にまとまったいいチーム」 ―日本から応援してくれるファンにメッセージ。 「1年間、日本から来てもらったり、日本からの声援が力になったので、最高の形で終えることができて、一緒に喜ぶことができて最高だなと思います」 ―元通訳の水原氏との決別など韓国での開幕からいろいろあった。 「シーズンも、苦しい中で(ナ・リーグ西地区)首位で勝ち抜いて、チームの強さがあった。ポストシーズンも素晴らしいチームを相手にしながら、自分たちの野球ができたということに誇りを持っていますし、今日こういうふうに勝ち切れて、このチームを誇りに思っています」 ―ベッツ、フリーマンとプレーしたことは。 「今までも素晴らしい選手の皆さんと野球をやらせてもらって、本当に自分の野球観というか、野球の技術も上げてくれるような素晴らしい選手とやらせてもらって。フレディ(フリーマン)とムーキー(ベッツ)ももちろんそう思います」 ―0―5から逆転しての世界一。 「5点取った回はすごく大きかった。結果的に相手のエラーもありましたけど、全員がボールに対して必死に食らいついた結果、チャンスをものにできたんじゃないかな」 ―悩み抜いてドジャースに移籍したが。 「自分自身の決断よりも、このチームで1年間できたことに感謝したいですし、チームメートのみんな、スタッフの皆さんを誇りに思っています」 ―チームとして一番苦しかったことは。 「全体的にけが人が出たシーズンだった。入ってきた選手、代わりに出た選手がカバーするという試合が多かった。逆転が多いスタイル。みんな、どれだけ点を取られてもあきらめずにブルペンもつないでいく気持ちが、こういう勝ちにつながっている」 ―家族の存在。 「本当に感謝しかないですね。1年間長いシーズンですし、僕は慣れていますけど、彼女(真美子夫人)はそうではないので。これだけ長いシーズンを支えてもらったのは感謝していますし、来年も頑張っていきたい」 ―今季は長かったか。 「長かったですね(笑い)」 ―いろいろなことがあったが、グラウンドに立とうという信条は。 「ポストシーズンで言えば、けがをした後も、もちろん自分自身の中ではプレーする準備をしたいと思っていた。何よりも必要だと言ってもらえた、プレーしてほしいと言ってもらえたことをすごく光栄に思っている。感謝していますし、そういう気持ちが1年間自分の中で頑張ってこられた要因なのかな」…
玉川徹氏、大谷翔平「デコピン」のレッドカーペット“登場”を絶賛「喜んで楽しんでもらうため…サービス精神を発揮」
テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)は17日、ドジャース・大谷翔平投手が16日(日本時間17日)にオールスターの試合前に行われる恒例行事の「レッドカーペットショー」に、真美子夫人とともに参加したことを速報した。 2人は腕を組んだり、手をつないだり仲むつじい様子で、手を振って笑顔を見せた。 大谷はマイクを向けられると、「まず(オールスターに)選んでいただいてありがとうございました。何度来ても素晴らしいですし光栄です。(真美子夫人は)普段にはない格好なので。(試合は)今日は楽しみたいと思います。1打席集中しながら、自分の持っているものをしっかり準備して出せればなと思います」と話した。 レッドカーペットに愛犬「デコピン」の姿はなかったが、大谷がスーツの内側を見せると、そこにはデコピンの顔がたくさん描かれていた。まさかの場所からの登場に大谷も得意げな表情だった。 コメンテーターで元テレビ朝日社員の玉川徹氏は、「デコピン」の写真をスーツの裏地にプリントしたことに「サービス精神なんですよね。だってやる必要ないんだから。だけどみんながデコピンのことを見たがっているし期待しているし。だからこそわざわざ発注して作ったわけでしょ?」とし「みんなに喜んで楽しんでもらうためにわざわざあれをやってきたっていうことだから。まさにお祭りでサービス精神を発揮している」と絶賛していた。
日本ハム 五十幡亮汰 北のスピードスター“駆け引き”を磨いて ~CSのキーマン~
プロ野球のクライマックスシリーズが今月12日から始まります。 パ・リーグのファーストステージは2位の日本ハムと3位のロッテの対戦で、ぶっちぎりでリーグ優勝を果たしたソフトバンクへの挑戦権をかけて戦います。 担当記者がクライマックスシリーズで鍵を握るとみている注目選手を紹介するシリーズが「CSのキーマン」です。 パ・リーグ2位で、6年ぶりのクライマックスシリーズ進出を決めた日本ハム。接戦も予想される短期決戦で、新庄監督が掲げる「1点を取る野球」を体現するキーマンが、球界屈指の俊足を誇る五十幡亮汰選手です。 短期決戦 勝敗を分ける“走塁” 去年のWBCなど、野球の大舞台では試合終盤の勝負どころで足のスペシャリストが起用され、勝敗を決める1点をもぎ取ってきました。日本ハムでその役割を担うのが五十幡選手です。 プロ4年目の今シーズン、盗塁は自己最多の18個。とくに接戦では代走で起用され、「足」でチームの勝利に貢献してきました。本拠地のエスコンフィールド北海道では、五十幡選手の代走が告げられると観客席は一気にわき上がり、球場の雰囲気を変える存在になりました。 (五十幡選手) 「終盤の大事な場面で出て、自分の走塁で勝敗が決まることも多い。責任は感じていて“よしやるぞ”と自分に言い聞かせて、いい意味で自分にプレッシャーをかけながらやっています」 “失敗”の連続だった前半戦 今シーズン、チームに欠かせない存在になりましたが、前半戦は苦しんできました。 開幕からの3か月、盗塁は19回試みて、成功は12回。成功率は63%あまりと満足できる数字ではありませんでした。強引にスタートを切り、アウトになるケースも少なくなかったと振り返ります。 (五十幡選手) 「前半戦には納得できず、何が足りないのかなと。代走の役割で行かないといけない、なんとか先の塁にという思いが強すぎたところはありました」 学んだ“駆け引き”の重要性 失敗から学んだこと。それは“駆け引き”の重要性でした。現役時代にみずからも足のスペシャリストとして活躍した代田建紀コーチのアドバイスが深く心に刻まれました。 “常に行くだけが全てじゃない” (五十幡選手) 「走らなくてもプレッシャーになるということが、経験して分かってきました。『行くぞ行くぞ』と見せかけると、相手投手にボール球が多くなったり、まっすぐが増えたりとか。それにクイックを速くしようと、相手が考えることが1つ増える」 自分が塁に出るだけで相手にはプレッシャーがかかる。そこにより目を向けることで状況を冷静に見極められるようになったのです。 “読み勝った”経験 象徴的な試合がシーズン終盤、9月10日の西武戦でした。7回に代走で途中出場して両チーム無得点の9回裏、ワンアウトから打席に立ちフォアボールで出塁しました。 盗塁を警戒する相手投手は、けん制をはさみながら2球続けてストレート。 そして3球目、五十幡選手は「変化球が来る」と読んで、思い切ってスタートを切り、盗塁に成功。 試合の勝負どころで駆け引きに勝ち、このあとのヒットでサヨナラのホームを踏みました。自身の武器の「俊足」を「駆け引き」で生かした結果でした。 “信頼に応える”…