米大リーグ機構（ＭＬＢ）は１２日（日本時間１３日）、打撃のベストナインに相当するシルバースラッガー賞を発表し、ドジャースの大谷翔平（３０）がナ・リーグの指名打者（ＤＨ）部門で選出された。エンゼルスでＤＨ部門で選ばれた昨季に続き２年連続３度目の受賞。日本選手最多だったイチロー外野手（２００１、０７、０９年）に並び、今季は本塁打王、打点王などと合わせ今季１１冠となった。外野手部門でノミネートされていたカブス・鈴木誠也外野手（３０）は選出されなかった。 圧倒的な成績を残した大谷が順当にシルバースラッガー賞に輝いた。打率３割１分（リーグ２位）、５４本塁打（１位）、１３０打点（１位）、５９盗塁（２位）、ＯＰＳ１・０３６（１位）。今後発表されるＭＶＰも確実視される中で、これで今季１１冠だ。大谷は自身のインスタグラムのリール（短尺動画）に、各メディアによる受賞画像を掲載する形で、喜びを表した。 今季はここまで、週間ＭＶＰ４回、月間ＭＶＰ１回、本塁打王、打点王、スポーティングニュースＭＶＰ、選手会選定ナ・リーグ最優秀野手、正力松太郎賞特別賞を受賞。さらに今後、想定されるのは４つ。傑出した打者を選ぶ「ハンク・アーロン賞」と、最優秀ＤＨ賞「エドガー・マルティネス賞」、オールＭＬＢチームのファーストチーム入りが確実視されている。 これらは１４日（日本時間１５日）に米ラスベガスで行われる「オールＭＬＢアワーズショー」で発表される。大谷は左肩手術の影響からか出席予定ではないが、受賞するか否かに関係はない。そして２年連続３度目の獲得が有力な最優秀選手（ＭＶＰ）が２１日（同２２日）に発表となる。 また、この日のシルバースラッガー賞はドジャースからＴ・ヘルナンデス外野手（３２）が外野手部門、Ｍ・ベッツ外野手（３２）ユーティリティー部門で選出された。ド軍から３選手が選出されたのは史上初めて。「シルバースラッガーチーム」としてもド軍が受賞した。「最高の結果を出すことができて、チームとして素晴らしい１年だった」と振り返っていた大谷の表彰ラッシュが続いていく。◆シルバースラッガー賞　最も打撃に優れていた野手を選出する「打撃のベストナイン」。各ポジション１人にユーティリティー部門を加え、両リーグから１０人ずつ、各チームの監督・コーチの投票で選ばれる。自軍選手には投票できない。１９８０年にバット「ルイビル・スラッガー」を販売するメーカーが創設した。最多受賞はバリー・ボンズ（ジャイアンツなど）の１２度。

ドジャース・大谷翔平投手（３０）が８日（日本時間９日）、キャンプを行うアリゾナ州グレンデールの球団施設で自主トレを行った。 この日は現地の土曜日とあって、メディアや日米のファンなど約１００人が大谷目当てに集結。メジャーのキャンプ前にこれだけの人が集まるのは異例だ。大谷は重さの異なるボール「プライオボール」を使って壁当てをすると、グラウンドに移動してキャッチボールを行い、最後には相手に座ってもらった状態で力強いボールを投げ込んだ。投手としての調整を終えると、心拍数などを測定する「デジタルブラ」を着用して負荷のかかる器具「１０８０スプリント」で下半身を中心のトレーニングも消化。最後にはメディシンボールを力強く上空約１０メートルほどへ投げるなど、精力的に汗を流した。大谷が移動すればメディアやファンも移動。キャンプイン前ながら早くも主役だ。 ドジャースは１１日（同１２日）にバッテリー組のキャンプ初日を迎え、大谷もキャンプインする。昨季は２３年９月に受けた右肘手術の影響で打者に専念したが、ＭＬＢ史上初の「５０―５０」（５０本塁打＆５０盗塁）をマーク。５４本塁打と１３０打点で２冠王に輝き、チームも４年ぶり８度目のワールドシリーズ制覇を成し遂げた。２年ぶりに二刀流に復帰する今季は、チーム史上初の２年連続ワールドシリーズ制覇を目指すシーズンにもなる。 【動画】ブルペン入りも近い？！大谷翔平、力込 #ドジャース #大谷翔平 投手キャッチボールブルペン入りも近そう？@Dodgers #ShoheiOhtani #LetsGoDodgers pic.twitter.com/gaBtoOkk6J — 安藤宏太 スポーツ報知MLB担当 (@hochi_andoh) February 8, 2025