秋アニメ「神之塔」市川太一、岡本信彦、内田雄馬が語る“工房戦”の舞台裏とは? クライマックス直前インタビュー到着

TVアニメ『神之塔 -Tower of God- 工房戦』が、まもなくクライマックスを迎える。このたびこれに向けて、市川太一、岡本信彦、内田雄馬のオフィシャルインタビューが届いた。

『神之塔 -Tower of God-』

『神之塔 -Tower of God-』は韓国発のwebtoonを原作に、踏破すればあらゆる願いが叶うという“塔”に挑む者たちのし烈なバトルを描く群像劇だ。TVアニメは2020年に第1期が放送され、24年7月から9月にかけて第2期第1クール『王子の帰還』が満を持してオンエアされた。10月より放送中の第2期第2クール『工房戦』では、主人公ジュ・ビオレ・グレイスとその仲間たちが強力なアイテムを勝ち取るべく、塔の30階で開催される“工房戦”の激闘に臨んでいる。

『神之塔 -Tower of God-』

まもなくクライマックスを迎える本作。このたびのオフィシャルインタビューでは、市川太一(ジュ・ビオレ・グレイス/二十五日の夜(通称:夜)役)と岡本信彦(クン・アゲロ・アグネス役)、内田雄馬(王野成役)が、『工房戦』のクライマックスの見どころや収録の舞台裏を話した。

『神之塔 -Tower of God-』

その見どころについて、岡本は「リップルレッゾ(CV.高橋英則)の存在感が大きいですね。彼とどうやって戦っていくか、というのが見どころです」、内田は「メンバー各人が全身全霊で戦って、やがてビオレへとつないでいくというのがクライマックスの見どころだと思います」、市川は「それぞれが爪痕を残す活躍を見せてくれるので、そのキャラクターひとりひとりの活躍を、どうぞご期待ください」と述べている。ぜひキャスト陣のコメントからも期待を高めつつ結末を見届けたい。

TVアニメ『神之塔 -Tower of God- 工房戦』は、TOKYO MX、サンテレビ、KBS京都、BS日テレにて放送中。各配信サイトにて順次配信も行われる。

【市川太一、岡本信彦、内田雄馬 オフィシャルインタビュー】

――第1期が2020年に放送された『神之塔』は、市川さんと岡本さんにとって4年以上にわたって携わっている作品となりました。24年放送開始の第2期から参加された内田さんも2クール目です。キャラクターとも長い付き合いになってきましたが、演じるにあたって心がけていることはありますか?

市川:夜ことジュ・ビオレ・グレイスは、第1期から第2期にかけて、本当に大きくキャラクターが変わりました。当初の夜はとても無力で、ラヘルを追いかけるために塔に来ましたが、周囲に支えられてようやく次の階層に上がることができる程度の弱い存在でした。第2期では、自分の力で何かを守れるようになったので、そこの心持ちの差はかなり大きかったです。一方で“FUG”という組織に半ば強制的に利用されており、自分の心を押し殺して組織が理想とする“ジュ・ビオレ・グレイス”を演じているので、あまり情に流されず、温度感を一定に保つことを意識して演技しました。第2クール『工房戦』に突入するにあたっては、王野を含め、たくさんの仲間たちと心を通わせられるようになってきて、ようやく“夜”としての言葉や、情に厚い部分が出てくるようになってきたので、そこの変化は強く感じながら演じさせていただきました。

岡本:クン・アゲロ・アグネスは「ミステリアスでクール」というのが第一印象でしたが、非情なことを言いながらも、実は情に厚いというギャップが魅力的なキャラクターかなと思っておりました。彼が思いを巡らせる人たちのなかでも、とりわけ夜に対しての感情が強く、第2期ではいつも“もう死んでしまったかもしれない夜”を回顧しながら行動していましたね。ラヘルとのだまし合いのようなやりとりも、夜に対する思いが根底にあって。塔を登るという命題にプラスして、クンの中で夜の存在がどんどん大きくなっているなと感じています。ですから、クンの非情な部分については「そう演じようとしているのかな?」と思うことが結構あります。それがナルシズムに見えたり、カッコよく見えたりすればいいなと。クンは頭脳明晰ですが完璧ではなく、それが失敗する時もあるので、それがかわいいところです(笑)。クンにとって、ラーク・レクレイシャー(CV:三宅健太)や王野のような人たちは何をしでかすかわからない、計算を覆してしまう不確定要素ですが、それさえも楽しめる余裕をもっているのかなと思います。

内田:王野は、この世界の“素直な人代表”だと考えています。思っていること、感じていることをちゃんと相手に言うキャラクターなので、見ていて気持ちがよかったですね。『王子の帰還』の第1話で、初登場した際には「表現をもっと大きめに。とにかく勢いがほしい」というディレクションをいただいたので、ストーリー上は暗く沈みがちな重たいことが起きているのですが、王野が明るい雰囲気を呼び込んでくれる……それぐらいのパワーで演じていったことを覚えています。『神之塔』は、クンやラヘルをはじめとして腹に一物を抱えている人が多い作品で、「誰が塔の頂点に登るか」という蹴落とし合いが根底にある作品なので、そんななかにあって王野の泥臭さ……ストレートなところは、とても愛すべき美点だと思います。

『神之塔 -Tower of God-』

――これまでの『神之塔』で、とくにお気に入りのシーンを教えていただけますでしょうか?

岡本:第2期での、まったく悪びれず笑顔で被害者を演じるラヘルが怖すぎます。演じているのが早見沙織さんだからこその、信じてしまいたくなる説得力も相まって……。その後の悪い高笑いも含めて、“演技力で殴られる”みたいな感じが、とても印象に残っています。別録りではなく2人で収録できたことも大きいです。しかも、本番では「テストより大きめのお芝居をください」というディレクションが早見さんに入ったので、より強さが増しました。こう言ってはなんですが「(ラヘルを)早く殺したほうがいいぞ」と思いましたね(笑)。雄馬くんがいう「腹に一物ある人」同士のシーンで、にここにやかに「俺たちと同じだろう」なんて言いながら、後ろ手にナイフを隠し持っているような会話を繰り広げるのですが、底知れなさすぎて、これは早めに刺した方がいいよなと……。

――ラヘルが非情な一面をもつキャラクターであることは、最初からご存知だったのでしょうか?

岡本:はい。第1期の最初から知っていて、早見さんもそれを踏まえてお芝居をされていらっしゃいました。ですから、夜の目線からだとすごく幸せでキラキラしているシーンが、後々すべて反転していくのが本当に怖かったですね。今後も『神之塔』には、いろんな裏のあるキャラクターが登場すると思うのですが、一番人間的に怖い部分をさらけ出してるのはラヘルかなと思います。エディン・ダン(CV:林勇)に対する仕打ちも、むごすぎて……。あえて殺さず、生かしておくあたりにラヘルの恐ろしさが垣間見えます。

内田:第2期のスタート時点では登場キャラクターが一新されました。夜もビオレとして初登場したわけですが、最初に組んだチームメンバーとのシーンが心に残っています。寄せ集め感が否めないのですが、次第にチーム感が生まれてくる。そして離れ離れになっても、なんとなくチームの絆みたいなものが残っているというのが素敵だなと。ビオレが王野と2人で会話をするシーン(「信じられる部屋」のあと)ぐらいから、ちょっとずつチームがまとまってきて、約束を交わして、というくだりがすごく好きでした。ひとりで孤高にやっていくのはしんどい世界だと思うので、仲間ができてつながっていくのがいいなと思いましたね。

市川:強そうな人がそんなに多くないチームなのが面白いよね(笑)。

内田:マナ(CV:宮下早紀)、カナ(CV:嶋村侑)、ブリンス(CV:河西健吾)はもちろん、ホーン・アークラプター(CV:白石兼斗)も強敵が多い中ですから。戦闘力は虎助(CV:松田健一郎)が頭一つ抜けていますね。第2期第1クールの第4話はニアが殺されるところから始まるので「重たいな、この作品……」と思っていたのですが、コメディシーンなど楽しそうなところは思いっきりやってくださいということだったので、そういう意味でも仲間たちには救われました(笑)。

市川:第1期、第2期ともに夜=ビオレが高いところから落ちるシーンがあります。第1期だとラストシーン、第2期では後半になるのですが、その対比がストーリーを象徴しているようで印象的です。落とされた時に見える景色がかなり違うので、そこを見てもらいたいです。ネタバレを含むのであまり細かいところは明かせませんが、個人的にはとてもエモーショナルだなと感じたシーンなので、ぜひこの先に注目していただけたらうれしいです。

『神之塔 -Tower of God-』

――『神之塔』の物語上では、第1期から第2期冒頭までに約6年間、第2期の中でも『工房戦』が始まるまでの間に約32年間が経過しています。お芝居をするにあたり、この時の流れは意識されましたか?

市川:夜に関しては、第1期と第2期でガラッと変わりました。第1期から第2期までの6年間にわたって、FUGの武器として戦うために育成されてきましたから、1階層にやってきた最初の夜と、20階層のビオレとでは、まったく違う存在になっているんです。夜自身、FUGが望むビオレというキャラクターを演じている部分があるので、そこはかなり意識しました。ただ、王野たちとチームを組んで、20階層が終わってから32年ほどの月日をともに過ごしているのですが、その共同生活を経て、彼らにはいくらか心を許すようになりましたね。完全には、心の扉が開ききっていないのですが。

内田:第2期で『工房戦』が始まるまでの32年間に、王野も決断を迫られたりすることが多々あったかと想像できるので、いくらかは経験値が上がっているのかなと。なので、登場当初に比べると多少、落ち着いて物事に向かえるようになっていると思いますが、本質は変わっていないと感じたので、お芝居においてはそこを意識しすぎないようにしています。僕は「目の前で起きているできごとに対して正直に向き合う」ことが、王野を演じるに当たって大切だと感じているんです。経験に甘えるタイプではなく、新しいことに対して蹴つまずきながらも挑んでいく人なので、彼らしさを失わないよう反射神経を大切にしています。

岡本:クンも大筋としては変わっていないですね。時間の経過と言えば『神之塔』は、リアルでも何年も時間が経過している作品なんです。ある意味ではとても幸運で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による分散収録を経験していない。コロナ前に第1期の収録が終わって、第2期の収録は感染拡大が落ち着いてからでしたから。世界がコロナと戦っていた時期がぽっかりエアポケットのようになっていて、ずっとみんなで収録できているので、とても楽しいです。

――もしご自身が塔に挑む立場だったら、どのキャラクターとチームを組んで登りたいですか?

市川:誰だろう? 強いキャラクターがいいですけど……。僕はラークがいいかな。

岡本:ラークはうるさいよ(笑)? 僕はレロ・ローさんですね。どこか思いやりを感じるというか……手を差し伸べてくれそうな、悩みを打ち明けた時に助けてくれそうな感じがあるんですよね。他の人はそれぞれの目的のために、突っ走って後ろを振り向いてくれないないみたいなところがあるので(笑)。

内田:僕は、やはりクンですね。戦力を失った王野たちを30階層まで登らせてあげられるだけのコンサル力も頼もしいですし、制限があるなかで勝利をもぎ取る力を誰よりも持っているので、頼りになりますね。自分のポテンシャルも引き上げてくれるような存在だと思います。

『神之塔 -Tower of God-』

――最後に『工房戦』クライマックスの見どころを教えていただけますでしょうか。

岡本:リップルレッゾ(CV:高橋英則)の存在感が大きいですね。彼とどうやって戦っていくかが見どころです。激しいバトルが展開されるので、チーム戦のバトル模様は大迫力で描かれるんじゃないかなと期待しています。詳しくは言えないのですが、リップルレッゾのあるセリフに、名作アニメへのオマージュを感じます(笑)。また“召喚システム”という新要素がカギになっており、時間との戦いが描かれますので、そのハラハラドキドキ感を楽しんでもらえたらうれしいです。

内田:『工房戦』ではバトルが白熱化しており、メンバー各人が全身全霊で戦って、やがてビオレへとつないでいくというのがクライマックスの見どころだと思います。ひとりひとりに見せ場がある総力戦で、それぞれにできる最大限の活躍をするのが本当にアツいです。各キャラクターを応援してくださっているファンの皆さんにも、必ず楽しめるものとなっていますので、それぞれの頑張りを見ていただきたいです。また、第1期で活躍したキャラクターたちもたくさん登場します。さまざまな人の思惑が複雑に交錯している物語なので、それがどう結びついていくのか、というところをぜひ楽しみにしていただきたいと思います。見返すことで新たな発見や、洞察が深まることがあったりすると思うので、何度も見ていただきたいですね。最後までよろしくお願いいたします。

市川:本作では、敵として登場するキャラクターたちにも何かしらの理由があって夜たちと対峙しています。そういうバックボーンがわかってくると、嫌いになれないというか、むしろ魅力的に感じる……そんな登場人物ばかりなので、必ず推しキャラクターを見つけられると思います。“工房戦”では、それぞれが爪痕を残す活躍を見せてくれるので、そのキャラクターひとりひとりの活躍を、どうぞご期待ください。

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