人気グループ「Snow Man」のメンバーで俳優としても注目を集める目黒蓮が、周防正行監督の新作映画から主演を土壇場で降板したことが明らかになり、業界内外に衝撃が走っている。この映画は小安次郎監督の青年時代を描くもので、目黒はその主人公役に選ばれていたが、撮影直前の6月中旬に降板の申し出があった。
関係者によれば、降板の決定は突然のことで、すでに主要キャストや撮影スケジュールが整っていたため、スタッフは困惑を隠せなかった。この決断の背後には、目黒自身のキャリアと、彼が所属するグループが掲げる大きな夢との間で揺れ動く葛藤があったとされる。
映画の題材は、1937年から約2年間にわたって日中戦争に従軍した小安次郎監督の実体験を扱っており、特に近年の複雑な日中関係を踏まえると、非常にデリケートな内容である。目黒が所属する「Snow Man」は、デビュー当初からアジア、特に中国市場への進出を目指しており、そのために中国語の学習やSNSでの情報発信に力を入れてきた。過去には、日中戦争の司令官の名前が映り込んだプロモーション映像が中国で騒動を引き起こし、公開停止に追い込まれたこともある。
このような背景から、目黒は映画に出演することが中国でのイメージ悪化につながる可能性を考慮し、降板を選択したと見られている。彼は以前から「グループのためにならない仕事はしない」と語っており、今回の決断もその信念に基づくものであったと推測される。
降板のニュースが報じられる一方で、目黒は現在、福田雄一監督のコメディ映画に全力で取り組んでいる。この作品はコメディとアクションが融合したもので、工業収入100億円を目指す大規模なプロジェクトである。現場では主演として明るい雰囲気を作り上げているという。
目黒の降板に対する世間の反応は多岐にわたる。ファンの間では、グループの夢を考える目黒の姿勢に安心感を覚える声が多く寄せられた一方で、社会派の作品での彼の演技を見たかったという残念がる意見もある。福田監督とのタッグに期待を寄せる声も多いが、彼の独特なユーモアに対する懸念も存在する。
目黒蓮の今後の活動が注目される中、彼の選択がどのように彼自身のキャリアやグループに影響を与えるのか、引き続き注視していく必要がある。彼の新たな挑戦と、グループ「Snow Man」としての未来に期待が寄せられている。