2020年に元お笑いコンビ・ピスタチオの小澤慎一朗さんと結婚した女優の吉川莉早さん。交際がスタートしたのは吉川さんからの猛アタックだったそうですが、そこには夫の元相方・伊地知さんの的確な言葉があったそうです。(全3回中の1回) 【写真】「こんな美人から猛アタックなんて」小澤さんが羨ましすぎる交際当時の1枚(5枚目/全11枚)
■元No.1ホストの言葉で気持ちが吹っきれた ── 元お笑いコンビ・ピスタチオで、夫でもある小澤さんとは、舞台共演がきっかけで知り合ったと伺っています。2人の出会いについて教えてください。
吉川さん:夫と知り合ったのは、2019年に神保町花月で公演された舞台『No.2』の共演がきっかけでした。それまで私はピスタチオの存在すら知らなかったのですが、公演までの1か月半、毎日のように稽古場で顔を合わせるうちに、交流が深まっていきました。 ── そのまま恋愛に発展したのでしょうか。 吉川さん:夫と出会った当時、私はほかの男性とおつき合いしていたので、しばらくは夫とは「友達」としてのつき合いでした。ただ、当時つき合っていた彼との関係が悪くなっていて。「このままつき合い続けていいのかな?」と悩みを抱えていた時期でもあり…。そんなある日、舞台の共演者との食事会で、おつき合いしている彼のことを話したんです。すると、夫の元相方の伊地知さんに「出会いはいろんなところにあるはず。もっと周りを見てみては」とアドバイスを受けて。その言葉に、気持ちが吹っきれて別れを決断しました。
── 伊地知さんの言葉が、新しい恋愛のきっかけになったのですね。 吉川さん:そうですね。その後、伊地知さんの言うとおりに、周りを見渡してみたら夫に目が留まったというわけです(笑)。伊地知さんは、歌舞伎町でNo. 1になったことのある元ホスト。「恋愛相談が得意」と公言しているだけあって、的確な意見をもらえたなと感じています。
■「責任なんてとらなくていい」と猛アタック ── 小澤さんのどのようなところに、惹かれていったのですか?
吉川さん:夫は、相手に気をつかわせないような気づかいがすごく上手で、しゃべりやすさや親しみやすさを感じていました。稽古からの帰り道も同じ電車に乗っていたので、話をする機会が多く、「おつき合いしたいな」という感情が少しずつ芽生えていったのを覚えています。 舞台の公演が終わったときに、思いきって告白したのですが、夫からは「すぐに返事はできない」との返答。「舞台の稽古中は毎日会っていたけど、公演が終わったら各々の生活が始まる。そうしたら、これまでとは違った関係に変わっていくと思うから」と言われてしまって…。
──「舞台」という共通の繋がりがなくなったときに、関係性も変わっていくと? 吉川さん:はい。でも公演が終わってしばらく経っても、共演者の何人かで食事に行く機会が続き、疎遠になることはありませんでした。そこで私は、「つき合ってみない?」と再び夫に意思を確認してみることにしたんです。舞台の公演が終わって、ちょうど1か月くらいが経ったころでした。 ── 積極的ですね!小澤さんはどのような反応でしたか?
吉川さん:当時の私は33歳。夫は、私の年齢を気にしてくれていたようで、「いい人だなとは思っているけど、試しにつき合ってみて『やっぱり違うな』と感じたとき、あなたの人生に責任が取れない」と話してくれました。 難色を示す夫を目の当たりにしながらも、私は「おつき合したい」という気持ちが収まらず、「責任なんてとらなくていいからつき合って!」と猛アタック。半ば強引に「OK」をもらって交際がスタートしました。
■授かり婚に両親の反応は… ── つき合いたてのころは、どのように過ごしていたのですか? 吉川さん:お互いの家を行き来することが多かったです。当時、夫には「俺は家事できないから」と言われていて、料理や洗濯などの家事のほとんどが私の担当でした。しかし、コロナ禍に入って夫の仕事が減ってくると、「働いていないのに、家事をしないなんてやばいよね」と言い出して、積極的に家事をやってくれるように。私への対応も、そっけなさがなくなり、優しさを感じるようになっていきました。
── 吉川さんと過ごすなかで、小澤さんの気持ちにも変化が現れたのですね。 吉川さん:今までの経験から、つき合いたてが優しさのピークで、そこからなだらかに下降していくのが当然だと思っていたので、「逆のパターンもあるんだな」と新鮮な気持ちでしたね。 ── 結婚を意識し始めたのは、いつごろだったのでしょうか。 吉川さん:私はつき合いだしたころから「いつかこの人と結婚できたらいいな」と考えていました。ただ、夫とは将来の話をしたことはほとんどなくて。妊娠したことがきっかけとなって、2020年の10月に籍を入れることにしたんです。照れ屋の夫からは、籍を入れる前にプロポーズの言葉を綴った手紙をもらいました。
当時のことを、あとになって夫に聞いてみたところ、「コロナ禍で収入も不安定だったから、結婚について切り出せないでいたけれど、家庭を築きたいと考えていた」と話してくれましたが…。夫は、もともと子どもが好きだったので、「子どもがほしい」という考えをずっと持っていたようでした。 ── 授かり婚について、ご両親はどのような反応でしたか? 吉川さん:とても喜んでくれました。両親は、女優としての私の活動も詳しく知らなかったため、「東京でフラフラしている娘」だと認識されていたみたいで、結婚と妊娠を報告したところ、「結婚だけでなく、孫まで見られるとは!」と、大喜び。
妊娠中はコロナ禍で外出を控えていたため、里帰り出産のタイミングで、夫と父親は初対面となりましたが、父親はピスタチオとして活動している夫のことを知っていてくれて。「テレビで見てるよ、すごいな」と歓迎ムードでした。父がお笑い好きだとは知らなかったので、その反応には私も驚かされました。 … 妊娠をきっかけに小澤さんとめでたく結婚をした吉川莉早さん。翌年に第1子を出産しましたが、子宮口がなかなか開かず3日間にわたって陣痛の痛みと格闘したそうです。さらに産後1か月で「卵巣嚢腫」があることが判明し、すぐに手術に。入院中は小澤さんが搾乳した母乳を病院に取りに来て、実家にいる赤ちゃんに与えるなど、献身的に動いてくれたそう。それにより、産後すぐから「一緒に育てている」感覚が持てたそうです。 取材・文/佐藤有香 写真提供/吉川莉早