◆米大リーグ ロイヤルズ9―5ドジャース(28日、米ミズーリ州カンザスシティー=カウフマンスタジアム)
ドジャース・大谷翔平投手(30)が28日(日本時間29日)、敵地・ロイヤルズ戦に「1番・投手、指名打者」で先発登板し、投げてはMLBの公式戦では自己最速となる101・7マイル(約163・7キロ)をマークして復帰後3登板目で初めて2回のマウンドにも上がって、2回27球で1安打無失点、1奪三振の好投を見せた。打撃は4打数無安打、3三振。チームは3回から2番手で登板したカスペリアスが4回6失点でピリッとせず6連勝を逃した。
初回先頭の1打席目は3球で見逃し三振に倒れた大谷。今季の登板日の1打席目は3戦連続の三振となった。1回裏先頭のインディアには、3球目に100・1マイル(約161・1キロ)をマークし、5球目で二飛。続くウィットには左前安打、ガルシアに四球を与えたが、1死一、二塁でパスクアンティノをMLBの公式戦では自己最速となる101・7マイル(約163・7キロ)で二ゴロ併殺打に打ち取った。復帰後3度目の登板で初めて上がった2回は中直、空振り三振、捕邪飛で3者凡退に抑えた。
3打席連続本塁打となる30号に期待がかかった打席では初回先頭の1打席目は昨季まで6打数無安打だった先発右腕・ルーゴの前に見逃し三振。3回先頭の2打席目も空振り三振を喫した。2点を追う5回線等の3打席目は打球速度110・6マイル(約178・0キロ)と捉えた打球だったが、中飛。2番手左腕のリンチと対戦した6点を追う7回先頭の4打席目は低めのシンカーに手が出ず見逃し三振に倒れた。
大谷は試合で投げているとは言え、まだ球数は制限されているリハビリの段階。様々な制限がある中で出した球速については「闘争心を止めることは出来ない。走者を背負うと、100マイル(約161キロ)が出て、力が入る。スイーパーやシンカー(ツーシーム)もよかった。制球もできていてよかった」と驚きを隠せなかった。
2度の右肘手術を受け、リハビリ期間も長かったが、復帰前を上回る球速を早くも計測したことについて指揮官は「考えていなかった。100マイル(約161キロ)は見たけど、102マイル(約164キロ)が出るとは思わなかった。今日は2イニングだと分かっていたたし、得点を絶対に与えたくなかったから、そういう気持ちが102マイルになったんだと思う」と分析していた。