カナダが「麻薬汚染」で“ゾンビタウン”化…フェンタニル流通で5万人超死亡 “麻薬”を合法的に摂取可能な施設も
カナダのバンクーバーで、薬物汚染が深刻な状況に陥っています。特にダウンサイド地区では、路上に倒れ込む人々や、パイプを吸引する姿が日常化しており、まるで“ゾンビタウン”のようです。この地区には約5000人の薬物中毒者が生活しており、2016年以降、フェンタニルによる過剰摂取で5万人以上が命を落としています。
フェンタニルは、ヘロインの50倍の作用を持つ合成薬物であり、その流通が急増する中、カナダ政府は「ハームリダクション」と呼ばれる政策を導入しました。この政策は、薬物使用者の健康や社会的な被害を最小限に抑えることを目的としており、合法的に薬物を摂取できる施設も設置されています。
バンクーバーでは、利用者が看護師の監視のもとで薬物を摂取できるブースが設けられ、清潔な環境が提供されています。このような施設は、薬物の過剰摂取を防ぐための手段として機能していますが、元警察官で薬物対策を担当していたルセット氏は「薬物使用を止めなければ問題は解決しない」と政府を批判しています。
トランプ大統領は、カナダがアメリカへの違法薬物流入に関与していると強く非難しており、特にフェンタニルの原料が中国からカナダを経由してアメリカに持ち込まれていると指摘しています。この状況に対し、カナダ政府は新たな対策を模索していますが、薬物汚染の深刻さは増す一方です。
カナダの薬物問題は、単なる国内の問題ではなく、国際的な影響を及ぼしています。今後の動向が注目されます。