関東地方で発生した「仕出し弁当詐欺」事件において、57歳の無職・高本伸浩容疑者と63歳の妻・久美子容疑者が逮捕されました。この夫婦は、低価格を謳った弁当の販売を通じて、多くの企業から金銭を詐取していた疑いが持たれています。
事件の発端は、先月29日に横浜市の自動車販売会社を訪れた高本容疑者が、1食100円という破格の値段で弁当を提供するモニターを募集し、1万円を騙し取ったことにあります。この手口は、同様の詐欺事件で20社以上が被害に遭ったことが明らかになっています。
高本容疑者は、親戚から多額の借金をしていたことが報じられ、彼の借金総額は690万円に達するとされています。親族は、高本容疑者が以前自動車関係の仕事をしていた際にもトラブルを起こしていたと証言しており、彼の生活は借金に追われるものであったことが浮かび上がっています。
逮捕のきっかけは、テレビ報道を見た高本容疑者が自ら警察署に出頭したことです。彼は警察の取り調べに対し、「騙し取ろうとはしていない」と否認している一方、妻の久美子容疑者は「なぜ逮捕されたのか分からない」と述べています。
この事件は、詐欺の手口が巧妙であったこと、そして被害者が多数存在することから、社会的な関心を呼んでいます。警察は今後、さらなる捜査を進める方針で、被害者の救済に向けた対応も検討されています。事件の真相解明が待たれます。