◆米大リーグ ドジャース6×―5メッツ=延長10回=(3日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)
ドジャース・大谷翔平投手(30)が3日(日本時間4日)、本拠地・メッツ戦に「1番・指名打者」でフル出場し、3打数無安打1四球に終わり、2試合連続本塁打は出なかった。ドジャースは土壇場の9回に追いつき、延長10回にフリーマンの左翼への適時二塁打で劇的なサヨナラ勝ち。今季4試合目の登板だった通算212勝で37歳左腕のカーショーは5回途中5失点でまたしても今季初勝利はならなかったが、チームの連敗は「2」で止まった。
メッツの先発は、タイラー・メギル投手(29)。昨年10月16日(同17日)のナ・リーグ優勝決定シリーズ第3戦で大谷は右翼へ3ランを放っていたが、2三振を喫するなど3打数無安打と攻略できなかった。1点を追う8回先頭の4打席目は、元西武右腕・ギャレットと対戦し、四球を選んで出塁した。
ドジャースは1回表に先発のカーショーがアロンソに適時打を浴びて先取点を献上。直後の1回裏に左足薬指を骨折しながら5試合ぶりに復帰したベッツが右前安打を放つと、フリーマンが右翼線の適時二塁打を放ってすぐに追いついた。さらにマンシーの2ランなどで一気に逆転。3回に失策も絡んで2点を失って1点差に迫れると、5回には先発のカーショーが2点を失って逆転され、5回途中5失点で降板。今季初勝利を逃した。8回には先頭大谷の四球、続くベッツの中前安打で無死一、二塁のチャンスを作ったがフリーマン、T・ヘルナンデス、スミスとクリーンアップが凡退して追いつけなかったが9回に先頭のマンシーのソロで追いつき2夜連続の延長戦に突入し、10回表をスコットが無失点で抑え、意地を見せた。
延長10回の1死一、二塁、フリーマンが初球スライダーを捉え、逆方向の左翼へ高々とはじき返すと、打球は目測を誤った左翼手をよそにウォーニングゾーン手前にポトリ。二走・ベッツがサヨナラのホームを踏んだ。フリーマンは自身14度目のサヨナラ打。米メディアによれば、2010年以降では、アスレチックスやブルージェイズなどで活躍したジョシュ・ドナルドソンに並ぶ最多記録だという。
前日2日(同3日)の本拠地・メッツ戦で大谷は、3打席目まで2三振を喫するなど無安打だったが、2点を追う7回2死の4打席目に3番手右腕・クラニックから右翼へ3試合ぶりの本塁打となる6月初アーチの23号ソロ。両リーグ単独トップだったマリナーズのローリーに並んだ。試合前には巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(報知新聞社客員)が89歳で死去したことを悼み、インスタグラムにはツーショット写真とともに「心よりご冥福をお祈りいたします」と投稿。3月に東京ドームで対面したミスターにささげる追悼弾となった。
この日の試合前、5月の月間MVPが発表され、ナ・リーグは大谷、ア・リーグはジャッジ(ヤンキース)と昨季のMVPコンビが選出された。大谷は5月、月間27試合に出場して両リーグ最多15本塁打を放って通算6度目の受賞となった。