若者流出阻止へ!西郷村が新たな通学補助制度を導入
福島県西郷村で、若者の流出を防ぐための緊急措置が発表されました。この村は日本で唯一、新幹線が停車する村として知られていますが、進学や就職を理由に村を離れる若者たちが急増し、人口減少が深刻な課題となっています。現在、村の人口はおよそ2万1000人ですが、2060年には1万6000人を下回ると予測されています。村の未来を守るため、村は今年度から通学定期代の一部を補助する新制度を導入しました。
新たに始まったこの制度では、県外の大学や専門学校に通う学生に対し、通学定期代のうち3万円を補助します。これにより、村内に住みながらも都市部の大学に通うことが現実可能となり、地元に留まる選択肢を提供します。大学2年生の吉田千春さんは、以前は一人暮らしで通学していましたが、この制度を利用して実家に戻り、通学費が同じくらいになったため、実家から通うことに決めたと語ります。彼女は「地元が好きで、家族に会える時間が持てるのが一番のメリット」と話しました。
この制度は、県内の自治体では初の試みであり、仙台駅や東京駅などへの通学をサポートします。村は、進学のために村を離れることが当たり前になっている現状を打破し、新幹線の利便性を活かして若者の地元定着を図る狙いがあります。村の魅力を再発見し、卒業後には地元での就職を選択肢に入れてもらうことを期待しています。
若者の県外流出が深刻化する中、西郷村の新たな取り組みは、他の自治体にも影響を与える可能性があります。今後、この制度がどのように成果を上げるのか、注目が集まります。村の未来を変える一手として、地域の活性化が期待されています。