元タレント・中居正広氏の女性トラブルを巡るフジテレビの問題の調査にあたった第三者委員会は31日、394ページにわたる調査報告書を公開。中居氏がフジ社員の女性アナウンサー(女性A)へ性暴力があったと認定した。
調査報告を受けてフジテレビは東京・台場の同局内で会見を開いた。清水賢治社長は中居氏の意向で被害女性へ見舞金を渡そうとしたり、ホテルのスイートルームで飲み会を開いたフジ元編成幹部社員B氏について「非常に問題が多かった」との認識を示した。
第三者委の調査の中でB氏は、中居氏とタレントU氏と女性2人をスイートルームに残して立ち去ったり、女性社員を有力な番組出演者との飲み会に呼び出し、結果2人きりにされた重要な類似事案が発覚。またスイートルームの使用料約38万円を「番組のロケ等施設料」としてフジテレビの経費で精算していたことも分かっている。「女性社員を危険から守ることよりも、有力な番組出演者への配慮を優先させるB氏の思考パターンを表している」とされた。
女性Aに対しても性暴力を受けたのちの入院中に、中居氏からの見舞金名目で現金100万円を手渡そうとしたり、中居氏にバラエティー部門のリーガルアドバイザーであった弁護士を紹介するなど、中居氏サイドに立った行動をとった。第三者委からは「二次加害行為とも評価しうる」と指摘されている。
調査報告書によると、B氏は編成総局編成局編成戦略センター室長兼編成部長だったが、現在は人事局付となっている。清水社長は「事実関係を確認し、厳正に処分する」とした。