◆女子プロゴルフツアー開幕戦 ダイキンオーキッドレディス 第2日(7日、沖縄・琉球GC=6610ヤード、パー72)
5打差12位から出た柏原明日架(29)=富士通=が1イーグル、1バーディー、2ボギーの71で回り、通算イーブンパーで2打差8位に浮上した。1月の米ツアー開幕戦で優勝した松山英樹(33)から助言され、センターシャフトの新パターを投入。日本ツアー開幕戦で、自身6年ぶりの優勝を目指す。昨年大会覇者の岩井千怜(ちさと、22)=ホンダ=ら3人が2アンダーでトップに並んだ。
6年ぶりの復活Vへ、柏原が一歩近づいた。出場108人中、この日のアンダーパーはわずか19人。最大瞬間風速9・8メートルと、連日の強風に多くの選手が苦戦したが、71をマーク。若手が上位に名を連ねていたこともあり、29歳は「自分もできなくはない」と闘志を燃やしていた。
6日の雪辱を果たした。折り返しの18番パー5では第2打をピン左上5メートルへ。下りのスライスラインを沈めてのイーグルに「満足のいくショット、パットだった」。第1ラウンドでは左の林に打ち込み、4オン1パットのパーだった。「1日で切り替えられた」と修正した。
親交のある松山の金言が生きた。今季、センターシャフトモデルのパターを投入した。シャフトがヘッドの中心にセットされたパターは、1月の米ツアー開幕戦で優勝した松山が使用して話題になった。柏原は祝福の連絡とともに「センターシャフトどうですか?」と質問。「センターに刺さっていることで引っかかりも、振り遅れもない。試す価値ある」と背中を押されて、即テスト。自身も取り入れた。初日から2日続けて26パット。きわどいパーパットも何度も沈めた。「松山くんに感謝です」と笑みを浮かべた。
トレードマークだったロングヘアもオフには「イメチェン」とばっさりカットし、気合を入れた。小祝さくら、稲見萌寧ら実力者も予選落ちした難条件で粘った。「必死に頑張りたいですね」。19年には初優勝を含む2勝を挙げた。遠かった3勝目へチャンス到来だ。(富張 萌黄)
◆柏原 明日架(かしわばら・あすか)1996年1月30日、宮崎市生まれ。29歳。7歳でゴルフを始め、2010年に全国中学選手権で優勝、日本女子アマ2位。12年に16歳以下の男女混合ジュニア選手権で優勝。日章学園高を卒業後、14年7月のプロテストに合格。19年9月、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでツアー初優勝。同10月NOBUTA GROUPマスターズGCレディースで2勝目。171センチ、63キロ。