大リーグのワールドシリーズを制覇した大谷翔平選手と山本由伸投手が所属するドジャースが地元ロサンゼルスでパレードを行い、沿道には大勢の地元ファンが集まり、大歓声を送りました。
レギュラーシーズンで98勝を挙げて、ナショナルリーグの西部地区を制したドジャースは、ポストシーズンでは地区シリーズでパドレスを、リーグ優勝決定シリーズではメッツを破り、ワールドシリーズに進出しました。そしてヤンキースと対戦したワールドシリーズも4勝1敗で制し、4年ぶり8回目のワールドチャンピオンに輝きました。ドジャースは1日、本拠地、ロサンゼルスでワールドチャンピオンを祝うパレードを行い、選手や家族、それに関係者が7台の2階建てバスに乗って、地元ファンの大歓声を受けながらロサンゼルス市役所から市の中心部をおよそ1.6キロを進みました。大谷選手は妻の真美子さんや愛犬のデコピンとともにパレードに参加し、沿道の声援に応えながら笑顔を見せていました。第2戦に先発して日本選手2人目のワールドシリーズ勝ち投手となった山本投手も大谷選手と同じバスに乗り、ファンに向かって笑顔で手を振っていました。ドジャースがワールドシリーズを制覇したのは4年ぶりですが、前回の2020年は新型コロナウイルスの影響でパレードができなかったため、ロサンゼルスでドジャースのパレードが行われたのは、1988年以来36年ぶりです。
大谷翔平「受け入れてもらい感謝 すばらしい1年だった」
大谷翔平選手は地元局のインタビューに応じ、パレードに大勢のファンが集まった景色の感想を聞かれると、「壮観だし、こんなにファンが来るとは思っていなかったので圧倒されている」と驚いた様子でした。そのうえで「本当に1年目からこうやって応援してもらって、受け入れてもらって感謝している。最高の結果を出すことができてチームとしてすばらしい1年だったと思う」と笑顔で話していました。
大谷翔平「特別な瞬間 チームの一員として誇りに思う」
選手たちはパレードのあと、本拠地の「ドジャースタジアム」に移動して記念のイベントを行いました。選手たちはセンターの外野フェンスから登場し、大谷翔平選手やワールドシリーズのMVP=最優秀選手を受賞したフリーマン選手が姿を見せると球場に詰めかけたファンから大歓声があがりました。特設ステージの上ではフリーマン選手やベッツ選手などがスピーチし、ドジャース一筋17年でサイ・ヤング賞を3回受賞しているベテランのカーショー投手や今シーズンから入団し、大谷選手に次ぐチーム2位のホームラン33本を打ったテオスカー・ヘルナンデス選手は涙を流しながらファンヘの感謝やワールドチャンピオンの喜びを話しました。大谷選手もロバーツ監督から促されてマイクを渡されると英語で「とても特別な瞬間だ。このチームの一員としてここにいられることを誇りに思う。おめでとうロサンゼルス!」とあいさつし、球場からは「MVP」コールが巻き起こりました。また、山本由伸投手も「ありがとうドジャースファン!」と英語で感謝を伝えました。イベントのあと選手や家族、それにチーム関係者はグラウンドで記念撮影をしながら喜びを分かち合っていました。ドジャースはここからおよそ3か月のオフに入り、来年2月から来シーズンに向けたキャンプに臨む予定です。
パレードに集まった数 推定20万人超 大谷 山本をたたえる
ロサンゼルス市は今回のパレードで沿道に集まった人たちの数が推定で20万人以上に上ると発表しました。また、球団によりますとパレードのあと行われたドジャースタジアムでのイベントはチケットが完売し、4万2000人以上のファンが集まったということです。地元生まれの女性ファンは「生まれたときからドジャースのファンで、すばらしい瞬間でした。また来年、この時期にここに戻ってきたいです」と笑顔で話していました。英語でスピーチした大谷選手と山本投手については「すばらしかったです。自信を持ってスピーチした彼らを誇りに思います。今度はもっと長いものを聞きたいです」と感動した様子でした。また、大谷選手のユニフォームを着た男性ファンは、大谷選手と山本投手について「信じられない活躍でした。彼らが敵でなくて本当によかったです」とうれしそうに話し、2人の英語でのスピーチは「短いけどすてきなスピーチでした。美しい時間だったと思います」とたたえていました。