大谷翔平のお辞儀こそ日本の美?米国の保守派集会で「日本礼賛」がしばしば聞かれるワケ

再選を決めたトランプ大統領の支持層は、アメリカの「保守派」とされている。だが、その名もなき保守派の支持者たちの政治信条や行動原理について、日本には正確に伝わってきていない。アメリカ政治の草の根で起きている現実に迫るべくアメリカ各地を回った筆者は、保守系有力団体「ターニング・ポイント・USA」の年次集会に潜入(参加者は約3000人)。数々の豪華な登壇者が語るなか、トランプ大統領の盟友タッカー・カールソンの言葉は強い印象を残した。本稿は、及川 順『引き裂かれるアメリカ トランプをめぐるZ世代の闘争』(集英社新書)の一部を抜粋・編集したものです。 【この記事の画像を見る】 ● アメリカの保守派は 人種よりも価値観を重視  「トランプ大統領を支持しているような保守派は人種差別的だ」という批判は正しいのか。少なくとも、一連の取材で出会ったトランプ支持者たちは、彼らとはさまざまな意味で異なるグループに属する筆者の本質的な価値観(コア・バリュー)について、大いに関心を持っていた。  少々好戦的な表現を使えば、その人の価値観について説明を聞き、敵か味方か判断させてもらうということなのだろう。 彼らは、アメリカ国内では、プログレッシブやリベラルに属する人々との対話は拒否する。  外国に目を向けてみると、彼らが共産主義あるいは全体主義などと忌み嫌う国、例えば中国の人々との対話にも、基本的には後ろ向きだろう。一方で、アメリカの保守派と価値観を共有しているかもしれないと期待できる日本人とは、対話を行い、共感しあうことを求める傾向があるように思える。  なぜ、こんなことを書くのか。それは、保守派の集会に出ていると、「日本礼賛」に遭遇することがしばしばあるからだ。仮に、彼らが100パーセント人種差別主義者だったら、日本人は敵になるが、これまでの取材で、日本人や日本を蔑むような表現は聞いたことがない。  カールソン氏(編集部注/タッカー・カールソン。保守系メディアの「FOXニュース」に長年出演し、トランプ大統領から信頼を得ていることでも知られる)も、筆者がそれまでに会ってきた保守派の人たちと同じような感覚を持っているようだ。スピーチの中で、中国はプラスチックゴミで町が汚れているという趣旨の話をした後、日本に言及した。 「もし、何かが美しかったとしたら、それは何を意味するのでしょうか。美は文化を超越します。日本に行ったとします。あなたは、日本語をしゃべらないでしょうし、神道についても多くを知らないでしょう。しかし、神社に行って最初に気付くのは、美しいということです。500年前の日本の人々は、どのようにして、この建築物を思いついたのでしょうか。あらゆる美は同じなのです。美とは真実です。真実は美しいのです。それは見せかけではなく、本当のことなのです。最上の美しさには実態があるのです」

大谷翔平、所ジョージなぜ幸せそうに見える? 幸せ感じにくい日本人が見つけたい「法則」

最近、幸せを感じたのはいつですか? 仕事においても、幸せを感じていますか? お金や地位だけでもなくやりがいだけでもない、「客観的Well-being」と「主観的Well-being」のバランスの最適解を探り、自分なりの「幸せの法則」を見つけよう。AERA 2025年2月17日号より。 【写真】票が多かったのはこの人!「幸せそうだと思う有名人」はこちら *  *  * 「終わった!と仕事の達成感に浸っているのに、上司から無情なやりなおしを命じられたりしたときですよね。そんな緊張感から解かれて、ケーキやプリン、アイスなどを自分の部屋でじっくり味わう。この至福のときが、私のパワーの源です」  そう話すのは、28歳の女性会社員だ。聞けば仕事について、幸せと不幸せの割合は「4対6」くらい。 「でも、もし仕事をしてなければ、スイーツのご褒美もないところがやっかいですよね」 「パーソル」がおこなった「『はたらいて、笑おう。』グローバル調査」によると、「日々の仕事に喜びや楽しみを感じているか」を尋ねた設問で「はい」と答えた割合は、日本が138カ国中104位という低レベルに。1位のエルサルバドルの97.3%と比べて25ポイント近くも低い、73.9%だった。  パーソル総合研究所でWell-beingの調査などを担当している上席主任研究員の井上亮太郎さんはこう分析する。 「仕事に喜びや楽しみを感じるかどうかを左右するとされる要素は多様ではありますが、大きく二つ。その国の経済成長率と国民性です。まず日本の経済成長率はアジアの他の国と比べると低いので、将来の見通しがつけにくく、安定した仕事を得たり、仕事を通じた成長や達成感などを得る機会が乏しい。結果、喜びや楽しみを感じる人も少なくなってしまう」  さらに日本の国民性も、この結果に影響しているようだ。 「日本の職場では、『ヘラヘラしてるんじゃない』とか、『仕事なんだからまじめにやれ』という言葉を聞くことも多いですよね。これは裏返せば、仕事を楽しんではいけないというメッセージにも聞こえます。真面目で勤勉な人こそ優秀な人という考え方が、日本では今も根強いのです」

「19時に寝るのか!?」元エ軍監督が愕然 私生活を犠牲にする大谷翔平の“人知を超える努力”「すべて史上最高の選手になるため」

ドジャースの大谷翔平は、現球界で唯一無二と言われる二刀流という人知を超えた活躍を続けている。無論、異次元のパフォーマンスを支えるのは天性の才覚があるからこそだが、本人の日頃の努力も小さくない影響を与えている。それを物語る驚きのエピソードが披露された。 【動画】明るみになった衝撃の声真似 水原被告と銀行員のやり取り  証言者となったのは、エンゼルス前監督で、今季からホワイトソックスの選手育成部門でスペシャルアシスタントとなったフィル・ネビン氏だ。米ポッドキャスト番組『Is This A Great Game, Or What?』に出演した際に、「オオタニを指導するというのはどういう感じなのかを教えてほしい」と問われ、「最高だった。 監督として理想的な選手というのは心配する必要がない選手だ。彼はまさにそれだった」と強調。そして、「彼ほど入念に準備をする選手には出会ったことがなかった」とし、一つのエピソードを語った。 「例えば、ボストンで11時に試合があった時には、彼の登板予定となっていたから1週間半か2週間前に私は彼を呼び出し、『この日は朝11時(10分)の試合だから1日ずらしてニューヨークの試合で投げるようにもできるよ』と伝えたんだ。 私としてはできるだけ休養を取らせたかったんだ。  そうした彼はカレンダーを見て、『いや、大丈夫。日曜に13時の試合があるから、僕は19時に寝られるから大丈夫。11時の試合でも投げられるよ』と言ったんだ。私は彼に『本当に19時に寝るのか?』と思わず聞いたよ」  睡眠によるコンディション調整は、近年、多くのアスリートが当たり前に取り入れている手法ではある。それでも、いわゆる“ゴールデンタイム”と言える夜7時の入眠に「少なくとも私には無理だ」と語ったネビン氏は、「でも、ショウヘイは常に先を見据えて準備するんだ」と断言。大谷の取り組みのすべてが歴史的な活躍に繋がっていたことを論じた。 「彼の人生のあらゆる行動は、朝に目覚めた瞬間から夜眠りにつくまで、そしてその間の時間さえも、本当にすべてが『史上最高の野球選手』になるためのものになっている。そしてそれが実際に結果に繋がっているから凄いよ。私はあんな選手を他に見たことがない。何年もそんな話をしてきたが、私はそれを本気で信じている。彼が史上最高と言われる理由は、単に才能があるだけじゃない。 誰も見ていないところでどれだけ努力を積み重ねているかも影響しているんだ」  私生活を犠牲にしてまでも「最高」を目指す大谷。かつての指揮官が脱帽する姿勢こそ、彼が世界中で尊敬を集める要因なのだろう。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]