天皇陛下が能登半島地震の被災地を訪問し、約50年ぶりに一人の女性と再会した感動的な瞬間が、午後5時過ぎに石川県能町で訪れた避難所で繰り広げられました。この女性は、陛下が学習院高等科1年生の頃に交流のあった方で、再会の際には声を詰まらせながら「本当に懐かしいです」と語りました。
両陛下は被災者の話に耳を傾け、避難所となっている中学校を訪問しました。ここには3400人を超える被災者が身を寄せており、彼らは両陛下の訪問を心待ちにしていました。涙ぐむ人々の姿も見られ、前回の訪問に続き、温かい交流が行われました。
陛下は、訪問前に穴水町の唯一の商店街を訪れ、営業再開が困難な店舗の状況を気にかけ、営業を再開した美容院の女性に優しい言葉をかけました。彼女は「お体に気をつけてください」と声をかけられ、涙を流しました。
避難所では、米田さん夫妻が自宅の基礎が損傷し住めない状態であることを告白し、陛下は心配そうに尋ねました。このような心温まるやりとりが、被災者たちにとって大きな励みとなったことでしょう。
両陛下は、この夜に帰京される予定です。被災者たちの心に寄り添うその姿勢は、多くの人々に希望を与えました。天皇陛下の訪問は、一瞬の優しさがどれほど人々を勇気づけるかを再確認させる、感動的な出来事となりました。