テレビ業界での性被害をXで告発した元女子アナでYouTuberの青木歌音さんが2025年1月20日、自身のYouTubeチャンネルを更新。フジテレビの番組制作をしていた「お偉いさん」から受けたという被害を詳細に話した。
■「歪な業界の裏を周知させ浄化を早めたかった」 現在、青木さんはチャンネル登録者数50万人超のYouTuberとして活躍。性分化疾患を公表しており、動画のプロフィールでは「元男の子YouTuber」と名乗っている。女子アナウンサーとして活動していた時期もあった。 そんな青木さんは14日、テレビ業界で受けたという性被害をXに投稿。1万件以上リポスト(リツイート)されるなど話題になった。その後、加害者の名前を伏せながら告発した理由について「あの歪な業界の裏を周知させ浄化を早めたかった」と説明していた。 こうした中、青木さんは20日にYouTubeを更新。「私が女子アナ時代、フジテレビの偉い人から色々されたので告発します」と題した動画を投稿し、性被害について詳述する動画を公開するに至った経緯を説明。その後、「フジの番組制作をしてたお偉いさんから受けた被害の内容」について話した。 「私がやっていたのは、『スカパー!』の番組内の女子アナウンス部に所属していたんですね。そこで、私が担当していた番組っていうのは、フジテレビのとあるバラエティ番組を作っている制作会社が作っているんですよ。なので、スタッフさんたちは、基本的にフジテレビの中を頻繁に出入りしてる方々なんですよね」 と前提を話した上で、被害の内容について説明した。「フジテレビの番組制作の界隈では、女性に対してやっちゃう。もうそれが普通だったんですよね。だから私も色々受けたんですけども」とも述べた。 重鎮的な存在だったという人物の車で家まで送ってもらったり、ご飯を食べに行ったりしたことが最初の頃にあったという。青木さんは「絶対断れない」と振り返り、その後に段々と「距離感がちょっと強引になってくるんですよね」と続けた。 「皆の目の前でセクハラ発言されるんですよ。私も嫌がることができないから『やめてくださいよ~!』みたいな感じだよ。そういう風にしかできないから。というのも、1回その人に対してちょっと反抗的な態度取った時に、毎週その番組があったのに2~3週間干されたんですよね。結局私が謝ったから。また出してもらえたんですけど」
「私の精神がおかしくなっていった」
その人物からはキスも要求されたとも。青木さんは「逆らえないからキスするじゃん」と話し、「キスしてる時に体を色々と触られるっていうか、それがある程度相手が満足したら解放してくれるみたいな。そんな感じがあったり、そういうのが増えていくにつれて、段々私の精神がおかしくなっていった」とも説明した。 また、その人物の行状について 「著名な女性タレントと行為をしている写真とかを私に見せつけてきたり、あとは『俺はなぁ、あのドンと唯一対等に話せるスタッフだからな』みたいな、ちょっと自分を大きく見せるような発言とかをちょいちょいされてて、『この人ヤバい、断ったらヤバいかも』みたいな」 などと話した。 行為がエスカレートしていったのは、番組打ち切りの直前だったという。最後に、青木さんは、その人物の実名を明かせない理由についても説明。(1)身の危険が起きないことを保証できる状況であること(2)証拠不十分と言われて訴えられても資金力で対応できる状況であること――が告発する条件だとしている。 青木さんは、「私ができることは、この歪なテレビ業界の裏を情報提供して、外圧を強めるっていう、その後押しができればいいなと。それで発言してます」と述べている。