29日昼すぎ、島根県安来市で小型機が落下して湖に着水し、乗っていた男性2人がけがをして病院に搬送されました。警察によりますと、2人とも命に別状はないということです。
29日午後1時半ごろ、安来市荒島町で「小型の航空機が落下した」と通報がありました。
警察や消防が現場を確認したところ、島根県と鳥取県にまたがる湖、中海の岸辺付近に小型機が着水しているのが見つかりました。
警察によりますと、機体には60歳と46歳の男性2人が乗っていて、けがをして病院に運ばれ、手当てを受けています。
2人とも意識はあり、命に別状はないということです。
国土交通省によりますと、事前に提出された飛行計画書には、午後1時22分に島根県の出雲空港を出発し、大阪の八尾空港に向かうと記載されていたということです。
午後3時ごろにNHKが撮影した映像では、機体は片方の翼が湖の岸辺に乗った形で着水しています。
一方、湖の周辺に広がる田んぼには走行した跡のようなものも見られます。
警察などが事故の詳しい状況を調べています。
「エンジン停止したため不時着する」機長から連絡 国土交通省によりますと、午後1時半ごろ、2人が乗った小型プロペラ機の機長から国の美保空港事務所に対し油圧が下がりエンジンが停止したため不時着すると連絡があっということです。
状況を調べたところ、機体は午後1時22分に島根県の出雲空港を出発し、大阪府の八尾空港に向かう途中でエンジンが停止し、午後1時38分ごろ、島根県安来市の中海の南側岸辺に不時着したことがわかったということです。
国の運輸安全委員会は事故につながりかねない重大インシデントとして調査官2人を現地に派遣し、詳しい原因を調べる方針です。
目撃した男性「住宅の屋根の上ギリギリを飛行」事故の様子を目撃したという、近くで農作業をしていた70代の男性は「機体は住宅の屋根の上ギリギリの、非常に低い高度で飛行していた。エンジンの音は聞こえなかったと思う。また、ふらついて飛行している様子でもなかった」と述べました。
また落下したときの状況について「岸辺近くの陸地にバウンドするように着陸したあと、湖に着水したように見えた。本当に驚いた」と話していました。