大阪万博、帰宅難民続出
大阪夢島で開催中の大阪万博が、初日から深刻な混乱に見舞われている。悪天候と運営上の問題が重なり、多くの来場者から不満の声が上がっている。会場へのアクセスは、開幕直後から混雑し、地下鉄の運行が満員状態となり、多くの来場者が乗車できない事態が発生した。夢島駅からの入場には約3時間を要し、待機列では通信環境が悪化していた。
会場内の状況も厳しく、強風と大雨の影響でブルーインパルスの展示飛行が中止され、館内は異様な雰囲気に包まれた。基本的なインフラも機能せず、トイレや飲食の確保が困難を極めた。特に深刻なのは安全管理体制の不備で、警備員や案内スタッフの配置が極めて少なく、緊急時の対応に不安の声が上がっている。目撃情報によると、消防車が何台も現場に急行していたとのこともあり、危機管理体制の不十分さが浮き彫りとなった。
帰宅時間帯には、状況がさらに悪化し、「帰りが地獄です」との現地報告が寄せられた。ずぶ濡れの人々が動けない中、警察の指示も聞き取りづらい混乱状態に陥った。専門家からは、子供や高齢者の来場を控えるべきとの警告も出されており、今後の運営改善が急務となっている。
開幕初日の混乱を受け、主催者側は速やかな対応が求められる事態となっている。14時台には多くの来場者が集中し、夢島駅からの地下鉄は2分30秒間隔で運転されるのは15時30分以降。入場に2時間、出場にも同様の時間がかかることから、実際に会場を楽しむ時間は限られている。さらに、海外のパビリオンの一部は未完成であり、今後の運営に対する不安が募っている。
来場者からは、雨の日には傘をさしている人々で込み合うエスカレーターが危険であるとの指摘もあり、万博開催前のモデルプランでも入退場に時間がかかることが明らかになっていた。初めての来場者や慣れていないスタッフの不足、通信環境の悪さなどが重なり、混乱は避けられなかったとの声もある。
一方、初日には14万人が来場したと予測されているが、報道とは裏腹に実情は厳しいものであった。今後、運営体制の見直しや改善が求められる中、来場者の安全と快適な環境を確保するための措置が急務である。