ワールドシリーズを制覇した直後。拳を握るドジャース・大谷翔平=ヤンキースタジアム
【ロサンゼルス18日(日本時間19日)】大谷翔平投手(30)が所属する米大リーグ、ドジャースが、ヤンキースからフリーエージェントになっているフアン・ソト外野手(26)とロサンゼルス近郊で19日(同20日)にも面談すると、大リーグ公式サイトが伝えた。ソトは今季41本塁打、通算201本塁打を誇る左の強打者。ドジャースを選べば日米通算273発の大谷、MLB通算271発のベッツ、同343発のフリーマンとともに合計1088本塁打の強力なカルテットとなる。
ワールドシリーズ(WS)を制覇したドジャース打線が、強力にアップグレードされるかもしれない。大リーグ公式サイトは、ドジャースが日本時間20日にもロサンゼルス近郊でソトと面談すると報じた。
26歳のソトはヤンキースに加わった今季、157試合に出場し、打率・288、キャリアハイの41本塁打、109打点をマーク。ポストシーズンはWSでドジャースに敗れたものの、14試合で打率・327、4本塁打、9打点。今オフのFA市場で最大の目玉だ。
MLB通算201本塁打の左打者がドジャースに加われば、大谷(日米通算273本塁打)、ベッツ(MLB通算271本塁打)、フリーマン(MLB通算343本塁打)のMVPトリオとともに最強カルテットを形成できる。4人の総本塁打数は「1088」。今季のチーム本塁打数233は30球団中3位で、ナ・リーグではトップ。さらに破壊力が増す。
ソトの代理人を務めるスコット・ボラス氏(72)は総額6億ドル(約930億円)以上の契約規模を狙っているとされるが、加入してくれるなら〝はい、よろこんで〟と出し惜しみはしないだろう。大谷がドジャースと交わした10年総額7億ドル(1015億円=為替レートは入団合意時)に近い契約となる可能性もある。
2018年のメジャーデビュー以降、7シーズン連続で出塁率が4割超えるソト。パワーと選球眼を兼ね備えたスラッガーだ。ドジャースはポストシーズンでブルペンデーを実施するなど先発投手が不足し、絶対的なクローザーも不在。ただソトの加入は、投手力の欠点を攻撃力でカバーできる。
ソトは既にブルージェイズ、レッドソックス、メッツ、ヤンキースとの面談を済ませている。大リーグ公式サイトは大物選手の新天地について、米国最大の祝日、11月28日の「サンクスギビング(感謝祭)前には決まらない見込み」と伝えた。一方で「関係者によると、12月9日にダラスで始まるウインターミーティング前に決断を下す可能性があるとみている」とし、早期決着を予想した。
ソトの去就がストーブリーグの目玉。ドジャースはWS連覇と黄金期の構築を狙い、ソト争奪戦に参戦する。
■フアン・ソト(Juan Soto) 1998年10月25日生まれ、26歳。ドミニカ共和国出身。2015年にナショナルズとマイナー契約を結び、18年はメジャーデビューして22本塁打をマーク。20年に打率・351で首位打者を獲得した。22年途中にパドレスへ移り、今季はヤンキースに加入。通算成績は936試合で打率・285、201本塁打、592打点。188センチ、102キロ。左投げ左打ち。今季年俸3100万ドル(約48億500万円)。
★ビッグレッドマシン 1975、76年と2年連続でワールドシリーズを制したレッズは通算4256安打の最多記録をもつピート・ローズ、75年から2年連続MVPのジョー・モーガン、通算389本塁打の捕手ジョニー・ベンチを擁し、一時代を築いた。
★マシンガン打線 DeNAの前身横浜が日本一に輝いた98年は、チーム本塁打数(100本)はリーグ3位タイだったが、チーム打率は断トツの・277をマーク。石井琢朗、鈴木尚典らが主軸を務め、つなぎを象徴とする打線は同トップの642得点を挙げた。
★ミレニアム打線 2000年、巨人の長嶋茂雄監督が千年紀にちなんで命名。高橋由伸、松井秀喜、清原和博らを擁し、日本一に輝いた。04年はローズ、小久保裕紀、阿部慎之助を中心にプロ野球記録の259本塁打を放ち、監督を退いていた長嶋氏が「史上最強打線」と命名。シーズンは3位だった。