◆オープン戦　ドジャース１０―４ガーディアンズ（１１日、米アリゾナ州グレンデール＝キャメルバックランチ） ドジャース・大谷翔平投手（３０）がカブスとの開幕シリーズ（１８、１９日・東京Ｄ）で来日する同僚やスタッフ計約６０人に約３００万円相当の“おもてなし”をしていたことが１１日（日本時間１２日）、分かった。約１３時間のフライトへ向けて特別仕様のヘッドホンをプレゼントし、英語と日本語でメッセージも添えた。凱旋前、最後のオープン戦となった本拠ガーディアンズ戦は２四球で安打こそ出なかったが、打率３割３分３厘と打者としての調整は順調そのもの。ド軍はいよいよ１３日に日本に到着する。 母国へ向かう同僚に“おもてなし”をしない理由はない。大谷は、日本へ向かう自身を除いた３０選手とスタッフ約３０人の計約６０人に、ヘッドホンをプレゼント。この日、選手のロッカーには自身が昨年から公式アンバサダーを務めるオーディオブランド「Ｂｅａｔｓ」のヘッドホン「Ｂｅａｔｓ　Ｓｔｕｄｉｏ　Ｐｒｏ」がサプライズで置かれていた。 関係者によると、１つ５万円ほどで、合計３００万円にもなる大奮発。箱には日本語で「ウェルカム　トゥ　トウキョウ！」と書かれた特別仕様で、大谷のサインとともに英語で「Ｅｎｊｏｙ　ｙｏｕｒ　ｔｒｉｐ　ｔｏ　Ｊａｐａｎ　ｗｉｔｈ　ｔｈｅｓｅ　ｈｅａｄｐｈｏｎｅｓ！　Ｃｈａｍｐｉｏｎ　ａｇａｉｎ！」（このヘッドホンとともに日本の旅を楽しんで！　もう１回チャンピオンになろう！）と書かれた紙も添えられていたという。 大谷は日本到着後も山本とともにチームが滞在するホテルにシェフを呼んで、夕食会を計画している。３６歳のベテランでチームのリーダー格のロハスは「すごい興奮している。待ちきれないね」と、心待ちにしていた。これまでも全国の小学校にグラブを配る活動を行い、大規模災害があれば義援金を送るなどたびたび“男気”を見せてきたが、生まれ育った日本に同僚が足を運ぶとあって、加入２年目ながら中心選手らしい気配りを見せた。 準備は整った。昨年１１月に左肩手術を受けた影響で周囲の選手に比べると調整が遅れていたが、日本行き前最終戦のオープン戦・ガーディアンズ戦に「１番・ＤＨ」で先発すると、２四球を選ぶなど１打数無安打。レギュラーシーズンでは使用されないが、１打席目のストライク判定に対して、ヘルメットをタッチして初めてロボット審判（ＡＢＳ）で「チャレンジ」を行った。ストライクゾーンから１・５インチ（３・８１センチ）高く、判定は覆ってボール。しっかりとボールが見えていることを裏付けた。 オープン戦は７試合に出場して１８打数６安打の打率３割３分３厘で、１本塁打、２打点。今キャンプはチーム方針によって投手調整のペースダウンを余儀なくされ、左肩脱臼の再発防止のためにスライディングや帰塁の方法を試行錯誤するなど、すべてが思い通り進んだわけではなかったが、ロバーツ監督が「状態はいい」と太鼓判を押すように、打撃の状態は開幕へ向けて順調にステップアップしてきた。 終了後はグラブやウェアなどたくさんの荷物を箱やかばんに入れて荷造り。現地時間１２日に米アリゾナ州フェニックスを飛び立ち、日本時間１３日に日本に降り立つ予定だ。いよいよ、大谷が日本に戻ってくる。 ◆大谷の主なプレゼント　▽グラブ　２３年１２月から日本国内の全小学校約２万校に計約６万個のジュニア用グラブを寄贈。１個１万円と仮定しても計６億円。　▽車　ドジャース入り時に背番号「１７」を譲ってもらったケリーにポルシェをプレゼント。日本円で１０００万円超は確実な高級車。