大谷翔平 “一番長いシーズンを過ごせて光栄”【一問一答】
「結果的に一番長いシーズンを過ごすことができて光栄に思う」大リーグのワールドシリーズは大谷翔平選手と山本由伸投手が所属するドジャースがヤンキースに勝って4勝1敗とし、4年ぶりのワールドシリーズ制覇を果たしました。ドジャースで自身初めてのワールドシリーズ制覇を果たした大谷翔平選手は、試合後、記者会見に臨みました。およそ10分間の一問一答です。 ドジャースのワールドシリーズ制覇 大谷翔平選手の今季も振り返り ニュース動画は【NHKプラスで配信中】(2024年11月7日まで)↓↓↓ 【NHKプラスで配信中】ニュース7で放送 《アメリカメディア》Q.今の優勝した気持ちを英語で言えれば? 大谷翔平 選手「日本語で言いますけど、最後まで一番長いシーズンを戦えて光栄に思いますし、このチームに来て1年目にこういう結果に立ち会えて、すごく光栄だと思います」 Q.ことしいろいろな過程があったと思うが振り返って? 「シーズンはシーズンで苦しい中でも首位で勝ち抜いてチームの強さだったと思うし、ポストシーズンもすばらしいチームを相手にしながら自分たちの野球ができたことを誇りに思っていますし、きょうこういうふうに最後まで勝ち切れたことをこのチームを誇りに思っています」 Q.ムーキー・ベッツ選手とフレディ・フリーマン選手という偉大なるバッターとプレーして先頭バッターに立ったが、振り返って2人の存在はどう思うか? 「今までもすばらしい選手の皆さんと野球をやらせてもらって本当に野球観というか、自分の野球の技術も上げてくれるようなすばらしい選手たちと野球をやらせてもらって、フレディとムーキーはもちろんそうですけど、1番から9番までオフェンス面で言えば自分の仕事をプロフェッショナルにこなしていく、そういう選手たちが集まっていたと今考えてもそう思います」 Q.NPBで優勝した時とお祝いのスタイルが違うと思うが、どちらも味わってみてどうか? 「WBCの時もやりましたけど、日本のほうがもうちょっと控えめな感じがあるのでこっちのほうが豪快にというか、楽しみ方は人それぞれですけど、最後、こういう形でシーズンを終えられたということが本当にうれしく思います」 Q.0対5で負けていたなか、逆転してこういうところに立つというのはチームの雰囲気はどんな感じだったか? 「5点取った回がすごく大きかったし、結果的に相手のエラーもあったと思うんですけど全員がボールに対して必死に食らいついた結果がああいうふうにチャンスをものにできたんじゃないかなと思うので、本当にすばらしいオフェンスのつなぎ方だったなと思います」 《日本メディア》Q.去年迷って移籍したと思うがよかったか? 「結果的に一番長いシーズンを過ごすことができて光栄に思うし、本当に自分自身の決断というよりもこのチームで1年間できたことに感謝をしたいですし、チームメートやスタッフの皆さんを誇りに思っています」 Q.シーズンを振り返って苦しかった時期とどこを乗り越えたという感覚があるか? 「ここというのはないと思いますけど、全体的にけが人が出たシーズンだったと思うし、入ってきた選手や代わりに出た選手がそれをカバーする試合が多かったと思うので、もちろん逆転が多いスタイルというか、みんなどれだけ取られても諦めずにブルペンもつないでいく。そういう気持ちがこういう勝ちにつながっているんじゃないかと思います」 妻・真美子さんと愛犬「デコピン」(2024年10月20日) Q.この1年、家族というのは大谷選手にとって新しいことだったと思うが真美子さんやデコピンに思うことは? 「感謝しかないです。1年間長いシーズンですし、僕は慣れていますけど彼女はそうではないので、これだけ長くシーズンを支えてもらって感謝していますし、来年以降も頑張っていきたいなと思っています」 Q.シーズンは長かった? 「長かったですね」 Q.個人としてはグラウンド外でのことや今は左肩の負傷があったりとかグラウンドに100%集中するのが難しい時期があったと思うが、その中でもグラウンドに立つ心情は? 「ポストシーズンでけがをしたあとも、もちろん自分自身のなかではプレーする準備をしたいと思っていましたし、何よりも必要だと言ってもらえた。プレーしてほしいと言ってもらえたことが光栄だと思っているので、そこに対して感謝していますし、そういう気持ちが自分のなかで1年間頑張ってこられた要因かなと思っています」
ドジャース 大谷翔平 痛めた左肩を手術 球団が発表
大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手がワールドシリーズの試合中に痛めた左肩の手術を受けたと球団が5日、発表しました。 大谷選手は先月26日にヤンキースとのワールドシリーズ第2戦で、7回に盗塁しようとした際にスライディングで左手をついて左肩を痛め、第3戦以降も出場を続けていました。球団によりますと、大谷選手はその際に損傷した左肩の手術をロサンゼルスの病院で行い成功したということで、来年2月から始まるキャンプには参加できる見込みだとしています。 去年右ひじを手術 前例のない取り組みに 大谷選手はけがをした2日後の先月28日、ワールドシリーズ第3戦の後の会見で手術の可能性について聞かれた際「とりあえずシーズンが全部終わったあとに改めてそれなりの検査をして状態を確認する」と話していましたが、結果的に手術に踏み切る選択をしました。これで、去年9月に行った右ひじじん帯の修復手術に続いて2年連続での手術となりました。今後は来年3月に日本で行われるカブスとの開幕戦を見据えて調整を進めると見られますが、ピッチャーとしての復帰を目指す中で新たに左肩のリハビリも並行して進める必要があり、大リーグでも前例のない取り組みとなりそうです。大谷選手は現在、ブルペンでの投球練習を再開していますが、チームがワールドシリーズまで進出した影響もあって、まずは目の前の試合に集中しようとバッターを相手にした投球練習は再開していませんでした。当初はワールドシリーズの終了後にもバッターへの投球を解禁すると見られていましたが、今回の左肩の手術によって来シーズンの開幕を目指していたピッチャーとしての復帰時期に影響が出るかどうかが懸念されます。
大谷翔平「シルバースラッガー賞」の最終候補に 鈴木誠也も
大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手がポジションごとに最も優れたバッターに贈られる今シーズンの「シルバースラッガー賞」で、指名打者部門の最終候補に選ばれました。受賞すれば2年連続3回目で、イチローさんが持つ日本選手の最多記録に並びます。 大谷翔平 最終候補に シルバースラッガー賞は「打撃のベストナイン」とも言われ、各球団の監督やコーチの投票でポジションごとに最も優れたバッターが表彰されます。大リーグ機構は4日、今シーズンのシルバースラッガー賞の最終候補を発表し、大谷選手がナショナルリーグの指名打者部門で最終候補に選ばれました。大谷選手はドジャースに移籍して1年目の今シーズン、打率3割1分、ホームラン54本、130打点といずれも自己最高の成績を残しました。ホームランと打点でナショナルリーグの2冠に輝き、盗塁も59個をマークして大リーグ史上初の「ホームラン50本、50盗塁」を達成しました。最終候補には大谷選手のほかにブレーブスのオズーナ選手も入りました。オズーナ選手はドミニカ共和国出身の33歳で、2017年と2020年にシルバースラッガー賞を受賞している強打者です。今シーズンは打率3割2厘、ホームラン39本、104打点の成績をマークしましたが、いずれも大谷選手に及びませんでした。日本選手では過去にイチローさんが2001年、2007年、それに2009年と3回受賞していて、大谷選手が受賞すればアメリカンリーグで受賞した去年に続いて2年連続3回目となり、ナショナルリーグでは初めてです。また、日本選手ではカブスの鈴木誠也選手もナショナルリーグの外野手部門で、2年連続で最終候補に入りました。大リーグ3年目の鈴木選手は今シーズン、打率2割8分3厘、ホームラン21本、73打点、自己最多の16盗塁の成績をマークし、最終候補の5人に入りました。このうち3人が受賞する予定です。受賞選手は11月12日、日本時間の13日に発表されます。 鈴木誠也のライバルは? カブスの鈴木選手は脇腹のけがなどで30試合を欠場したものの、2年連続での最終候補入りとなりました。初めての受賞となるか、ナショナルリーグの外野手部門で最終候補に入った5人の成績を比較します。1人目はドジャースのワールドシリーズ制覇にも貢献したテオスカー・ヘルナンデス選手です。32歳のヘルナンデス選手は今シーズン打率2割7分2厘、ホームラン33本、99打点の成績をあげ、ホームランと打点は5人の中でトップです。ブルージェイズ時代にアメリカンリーグの外野手部門で2回受賞していて、ナショナルリーグで初めての受賞を目指します。続いてパドレスの新人、メリル選手です。21歳のメリル選手は打率2割9分2厘、ホームラン24本、90打点、16盗塁をマークし、選手間投票でのナショナルリーグの最優秀新人賞を受賞しました。3人目はブルワーズの新人、チョリオ選手です。ベネズエラ出身のチョリオ選手は20歳と今回の最終候補では最年少で、大リーグデビュー前の去年、8年総額8200万ドルの大型契約を結んだことで大きな話題となりました。1年目から打率2割7分5厘、ホームラン21本、79打点の成績をあげ、盗塁も22個を決めました。4人目はパドレスのプロファー選手です。プロファー選手はカリブ海のオランダ領キュラソー島出身の31歳で、レンジャーズで19歳の若さで大リーグデビューしたときはダルビッシュ有投手がチームメートでした。昨シーズンからはパドレスでプレーして再びダルビッシュ投手とチームメートになり、今シーズンは打率2割8分、ホームラン24本、85打点とホームランと打点で自己最高の成績をあげました。この4人に打率2割8分3厘、ホームラン21本、73打点、自己最多の16盗塁の成績をマークした鈴木選手を加えた5人で受賞を争い、3人が選ばれます。ホームランと打点ではドジャースのヘルナンデス選手の成績が突出しているものの、ほかの4人の成績はきっ抗しています。また、大リーグで打者の能力を測る際に重視される指標のひとつで、出塁率と長打率をあわせた「OPS」では、鈴木選手が0.848、ヘルナンデス選手が0.840、プロファー選手が0.839、メリル選手が0.826、チョリオ選手が0.791で、鈴木選手がトップに立っていて、イチローさん、大谷選手に次ぐ日本選手3人目の選出が十分に期待できます。 ドジャースから5人が候補に チーム別の表彰では、ナショナルリーグはドジャースとダイヤモンドバックス、アメリカンリーグはヤンキースとオリオールズのあわせて4球団が最終候補入りしました。このうちドジャースからは30球団で最も多い5人が最終候補に入り、大谷選手に加えてファースト部門でフリーマン選手、ユーティリティー部門でベッツ選手が入り、「MVPトリオ」と呼ばれる3人がそろいました。外野手部門ではリーグ6位のホームラン33本を打ったテオスカー・ヘルナンデス選手、キャッチャー部門ではスミス選手が入り、チームで規定打席に到達した5人全員が選ばれました。また、ヤンキースはアメリカンリーグでトップに並ぶ4人が最終候補に入り、外野手部門でホームラン58本、144打点で2冠に輝いたジャッジ選手とリーグ3位のホームラン41本を打ったソト選手が選ばれました。セカンド部門でトーレス選手、指名打者部門でスタントン選手がそれぞれ選ばれ、ワールドシリーズで両チームの打線を支えた選手たちが最終候補に顔をそろえました。