JA(農業協同組合)明士の60代の常務理事が、組合員が有料で利用する米の生産機を過去5年間にわたり無料で使用していたことが明らかになり、波紋を広げています。この不正行為は、本人からの告白によって発覚しました。
問題の生産機は2018年10月に導入された高性能なもので、組合員は1回の利用につき30キロあたり310円を支払うルールが定められていました。しかし、常務理事は自身が収穫した米をこの生産機で無償で加工していたとのことです。彼は、スタッフから「いい生産機が入ったから使ってみてはどうか」と勧められ、その言葉に甘えてしまったと説明しています。
この不正行為が発覚したのは、2023年5月に役員に就任する直前のことでした。常務理事は「けじめをつけなければならない」との思いから、自ら一連の行為を申し出ました。その際、360回分の利用に相当する11万1600円を納付したとされています。
JAはこの報告を受け、常務理事に対して報酬の減額処分を行い、今月19日と20日に開催された総代との懇談会でこの事実を公表しました。5年間にわたる不正利用とその言い訳に対して、ネット上では様々な意見が飛び交っています。「60代で甘えちゃったは無理があるだろう」や「役員にならなかったらけじめをつけずに続けていたのではないか」といった厳しい声が寄せられています。
また、常務理事の言い訳に対しても疑問の声が上がっています。「自己申告しなかったらバレなかったのではないか」や「この程度の処分ならまた同じようなことをする人が出てくるだろう」との指摘も見受けられます。特に、組合員が310円を支払っている中で、常務理事が無料で米を生産していたことに対する怒りの声が高まっています。
この事件は、JAという組織の信頼性に対する大きな疑問を投げかけており、今後の調査や対応が注目されます。組織内の不正行為が明るみに出たことで、JAの信頼回復に向けた取り組みが求められるでしょう。