インド航空機墜落265人死亡 「壊れたドアの隙間から」“唯一の生存者”語る脱出瞬間
2025年6月12日、インドのアーメダバードで発生した旅客機エアインディア171便の墜落事故により、少なくとも265人が死亡しました。この事故は、過去10年間で最悪とされる航空機墜落の一つであり、多くの遺族や関係者に衝撃を与えています。唯一の生存者となったインド系イギリス人の男性は、墜落の瞬間を語り、その奇跡の生還の理由を明かしました。
事故は、アーメダバードを出発しロンドンを目指していたエアインディア171便が離陸後わずか30秒で発生しました。機体は最高でも200メートルしか上昇せず、急激に下降しながら墜落しました。現場には多くの焼けた遺体が散乱しており、目撃者は「全て遺体でした。焼かれていました」と語っています。
生存者のラメシュさんは、墜落の際に自分の座席が地面に接触していたため、壊れたドアのわずかな隙間から脱出することができたと述べました。彼は「目を開けるとまだ生きていて、座席ベルトを外して脱出しようとしました」と語り、周囲にはキャビンアテンダントや他の乗客が亡くなっている光景が広がっていたことを明かしました。
彼は、事故の際に自分がどうやって生き延びたのか理解できなかったと述べ、家族にビデオ通話で状況を伝えました。彼の生存は、まさに奇跡と呼ぶにふさわしい出来事です。
事故の原因については、現在調査が進められており、墜落時の音声を記録するブラックボックスの一つが回収されました。事故を引き起こしたボーイング787型機は、最新の中型機であり、世界中で高い評価を受けています。日本でも導入されており、信頼性が高いとされていますが、今回の事故を受けて、航空当局は安全性に関するデータの確認を進めています。
日本の航空大臣は、エアインディアを運航する全日空や日本航空、ジップエアに対し、機体やエンジンの点検を徹底するよう指示しました。また、航空機の安全運行を確保するために必要な情報収集を継続する意向を示しています。
事故の影響は広範囲に及び、航空業界全体に対する信頼性の見直しが求められることとなるでしょう。今後の調査結果が待たれる中、犠牲者の冥福を祈る声が高まっています。