ドジャースがメッツに65で逆転勝利を収めた試合後、マイケル・コンフォートが大谷翔平に向かい、感謝の意を示す姿が注目を集めた。長い不振からの復活を遂げたコンフォートは、チームメイトやファンが見守る中、ひざまずいて大谷に深く頭を下げた。この行動は、試合を見守っていたテオスカー・ヘルナンデスをはじめ、チーム全体を驚かせ、観客の間でも話題となった。
コンフォートは過去1ヶ月間、30打席連続で打点なし、打率も168まで急落し、批判の的となっていた。1年契約で2億400万円という高額な投資が、ドジャースにとって最悪の選択肢とされていた。しかし、彼が放ったたった1本のヒットが転機となり、逆転勝利をもたらした。
試合前、大谷はコンフォートに「焦らずチャンスを待て」との一言をかけており、その言葉がコンフォートにとっての支えとなったと語られている。試合では、デイビッド・ピーターソン投手が過去の対戦でコンフォートを抑えてきたが、大谷の存在が投手の投球パターンを変え、コンフォートにチャンスを与えた。
試合後、ヘルナンデスは「まさかコンフォートが大谷に感謝するとは思わなかったが、あの泥沼から引き上げてくれるのは大谷しかいなかったのかもしれない」と言い、チーム全体の思いを代弁した。ドジャースのデイブ・ロバーツ監督も、大谷の存在がチームの精神的支柱であると強調し、彼の影響力を称賛した。
ESPNのマーク・デロサ氏は、コンフォートの決勝打を偶然の産物とは捉えず、大谷の存在が対戦相手の投球スタイルに影響を与えた結果であると分析した。試合後、コンフォートは「僕が頭を下げたのはあのヒットのためではなく、自分さえ信じられなくなった時、唯一僕を信じてくれたのが大谷だったからだ」と語り、大谷翔平が一人の選手を救った瞬間を象徴する言葉となった。
今回の出来事は、大谷翔平が試合の結果にとどまらず、選手たちに与える影響力の大きさを改めて示すものとなった。彼の存在が、チームの精神を支え続ける重要な役割を果たしていることは疑いの余地がない。