大阪の関西万博が4月13日に華々しく開幕したが、その実態は予想を遥かに上回る混乱と問題の山で覆われていた。初日の雨は、来場者数万人をずぶ濡れにし、風をしのぐ場所すらない状況に追い込んだ。ゲート前には最大2時間待ちの長い列ができ、来場者たちの表情には疲れと不満が浮かんでいた。
そんな中で、特に目を引いたのはセブンイレブンの行列だった。高めの価格設定が目立つ飲食店が多い中、安価で済ませようとする来場者が集中し、長蛇の列ができていた。一方、フードコート内では「空席難民」と呼ばれる状況が発生し、ラーメンを手にした多くの人々が立ち尽くす光景が見られた。
各国のパビリオンは予約制と自由入場の二種類が存在するが、日本、イギリス、カナダなどの人気パビリオンは予約が殺到し、入場後に公式サイトから予約を試みても「空きはありません」と表示されるばかりだった。自由入場のパビリオンには長い列ができ、混雑が一層深刻化していた。
現地スタッフの多くは英語で対応していたが、日本語が通じない場面も目立った。スマートフォンをいじりながら来場者を無視するスタッフや、ブース内のソファに腰掛け紅茶を飲む姿が目撃され、文化や接客スタイルの違いが際立っていた。これもまた多様性の一面と言えるが、来場者からは呆れた声も漏れていた。
「予約が取れないパビリオンが多すぎて、当日キャンセル狙いのガチャ大会になっている」との声や、「来場してまでスマホを見ながら歩いている人が多い」といった皮肉も飛び交った。中には、モンハンとガンダムのパビリオンに行きたいのに抽選に外れ続けているという声もあり、期待を抱いて訪れた人々の落胆が感じられた。
「万博の入場券と往復の旅費を支給してほしい」との意見もあり、現地の混乱は収束の兆しを見せない。平日は快適に過ごせるものの、土日には再び地獄のような混雑が予想される。コモンズパビリオンのクオリティには驚かされる一方で、展示内容があまりにも短く、逆に斬新な体験を提供しているという声もあった。
「駐車場からの動線はスムーズだったが、悪天候や災害時の避難誘導が気になる」との指摘もあり、安全面への不安も残る。ベビーカーの通行に関しても配慮が不足しており、坂の多い会場内で苦労する親子の姿が目立っていた。
関西万博の初日は、問題山積のスタートを切り、来場者の期待と現実のギャップが浮き彫りになった。失敗万博との声も上がる中、今後の運営に対する期待と不安が交錯している。果たして、この万博がどのような結末を迎えるのか、注視が必要だ。