久保建英選手が記者から大谷翔平選手についての質問を受け、見事な対応を見せた。これは、練習後の取材での出来事であり、久保選手が日本とアメリカのスポーツ人気の違いについて触れた場面だった。
久保選手は、スペインでの野球人気について「正直あまりニュースにはならない」と語り、スペインにおいては野球の熱が薄いことを指摘した。しかし、日本やアメリカでは大谷選手が非常に人気であり、素晴らしい選手であるとその印象を述べた。
さらに久保選手は、日本におけるスポーツ人気についても言及し、「日本はインターメディアがたくさんある国で、サッカーや野球、バスケがなくてもYouTubeを楽しむなど、様々な楽しみ方がある」と述べ、スポーツ人気の分散を示唆した。この発言は、現在の日本における多様なエンターテインメントのあり方を反映している。
しかし、久保選手は記者の質問がやや一方的であることに対しても違和感を抱いているようだ。「海外にいる選手がそこまで注目されているとは思わない」とし、日本のメディアの質問レベルに疑問を呈した。彼の発言は、他競技選手への質問がどれほど意味を持つのかを考えさせられるものだった。
また、久保選手の「日本とアメリカでは」という表現からは、彼自身が日本と海外のスポーツ文化の違いを実感している様子が伺えた。特に大谷選手がメディアに取り上げられる様子についても、久保選手は「大谷ハラスメント」という言葉を用いて皮肉を込めて言及した。
この一連のやり取りを通じて、久保選手は冷静かつ成熟した対応を見せ、記者たちの質問に対しても大人の対応を貫いた。彼の発言は、サッカー選手としてだけでなく、一人のアスリートとしての視点をも持つことが重要であることを示している。日本のメディアがスポーツの報道においてどのようにバランスを取るべきか、今後の課題とも言えるだろう。